Canon IXY-DIGITALで撮影した
〜寒立馬 kandachime〜

五月のゴールデンウィーク、
ようやっと本州最北の地にも春が訪れる。

旬の初物が我々人間の口にも美味しいように、
馬たちにとっても、半年ぶりに口にする若葉は御馳走に違いない。
これでもか、これでもかと馬は若葉を口いっぱいに詰め込み、
ゴクンゴクンと喉を鳴らし、食べ続けていた。

厳寒を生きた馬たちにとっては、
まだ肌寒いこの気候も、心地よい自然の揺り籠なのだろう。
真冬には決して横にならなかった寒立馬が、
ごろりと寝転がり、グーグー鼾をかいて寝ていた。

その食欲に驚嘆しつつ、私は馬を追って水芭蕉が咲く沼地を渡った。
歩くたびにカサカサと音を立てていた大地からは、
確実に新たな命が芽生え、尻屋の短い春が始まろうとしていた。


Vol.1 『旭日の中で』 / Vol.2 『ブリザードに生きる』 / Vol.3 『春が来た』

 Vol.4 『食べる』 / Vol.5 『触れ合い』



〜 Vol.3 春が来た 〜






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撮影/津軽海渡+我が友IXY-DIGITAL   撮影地/青森県下北郡東通村尻屋(尻屋岬)
撮影日時/2001年2月24日〜2月26日/2001年5月3日〜5月5日

   


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