コダックのプライベートショー「e-Revolution 2002」でのオリンパス・小島氏講演語録

・昨年、このイベントで4/3インチデジタル一眼レフについて、正式発表ではないが紹介した。
・あるホームページのエープリルフール特集で今日のイベントで正式発表するとあったが、それはない。だが、4/3インチ一眼レフについてのこともお話しします。
・この1−2月は43%延びている。1900万台という予測よりも遙かに上をゆくのではないか。
・思いの外、アメリカ市場の復活が早かった。
・銀塩はかつて3600万台から大きく落ち込んでいる
・一眼レフは昨年、日本一国分くらい需要が減ってしまった。一眼とコンパクトで、410万台減った。
・デジタルカメラは世界で440万台増えている。
・世界の市場を金額ベースで見ると、デジタルカメラは銀塩カメラの2倍、日本国内ではほぼ3倍くらいの
・国内は今のペースで延びれば、700万台を越える。
・世界レベルでは来年あたりに、銀塩とデジタルが入れ替わる。
・2001年の480万台は非常に意味のある数字であり、銀塩カメラ最盛期の数字を越えている。カメラの需要がどれくらいあるのか?昨年のブレイクで1000万台の市場があると思った。
・米国では、オリンパスがソニーに追いついており、ソニーとオリンパスのブッチギリ状態になっている。次いでHP、キヤノンの順になっている。
・欧州は、富士、ソニー、オリンパス、キヤノンが分け合っている。
・日本国内は富士とオリンパスがほぼ並んでおり、ついでソニーとキヤノンに。
・先週、先々週で、ついにオリンパスが富士を抜いて一位になった。
・昨年は引き当てで60億円、廃棄で30億円。だが、今期はすでに解消しており、今年一年からこれから先、キヤノンやソニー、富士よりも圧倒的な宣伝をかけてくるので期待して欲しい。
・いまは5万円以下で全体の50%以上を占める。米国でも同等の傾向がある。
・画素数的には、5割が200万画素、2割が300万画素。2002年下期は300万画素が5割を占めると予測している。
・200と300万画素で70%をしめるようになる。
・最近のユーザー調査では、ヤングママでは写真カレンダーやPC画面、携帯画面に利用している。
・飾るというよりも、一緒にいるという感覚。
・ユーザーインタビューでは、デジタルカメラでもプリントが必要。モニターで見ても写真じゃないという反応が大きい。
・「プリントは想い出の宝物」であり、デジタルカメラ環境でもプリント文化を大切に育む文化が大切だ。
・写真はプリントで見るものだという信念で事業を進めてきた。しかし、カメラ店はプリンターを売ってくれない。
・プリンターを売って、消耗品ビジネスをして欲しい。
・米国ではネットプリントが年率30%くらいの成長をしている。最終的にプリントのうちの15%がネットプリント。一割がお店に来る。残りはホームプリントに来る。
・ヤングママはインクジェットはダメだといっている。一般的には専用紙を持っていないし、普通紙でどうでるかが勝負だといっている。
・まだまだ、プリンターにはチャンスがある。米国ではHPの179ドルのプリンターが飛ぶように売れている。
・プリズムを使ったレンズ系による小型化。レンズは自社であるが、ズーム連動ファインダーはミノルタから譲ってもらおうかな?と思っている。

・ADSLの伸び、ブロードバンドの伸び。
・Windows XPでのオンラインプリントはイニシャリティーが1億円で、そのあとも、強烈なイニシャリティーを取る。そのため、コダックはEasy Shareなどでそれに対抗している。
・メディアも変わってくる。メディアの小型化。スマートメディア陣営がどんどんSDにうつってゆく。
・ソニーが今年中に20MB/sec、SDカードも10MB/secに高速化。この動きはデジタルカメラに動画を入れてゆこうという方向といえる。今後はデジタルカメラがムービーカメラを兼ねてゆく。
・電池は単三との互換性を兼ねるか、充電式か。東芝や松下からデジタルカメラ用ニッケル電池が登場してきた。これは最後まで電池を使い切る工夫であり、最後まで使えば、かなりの実力を発揮する。
・クレードルタイプで充電と転送をするタイプもこれから出てくる。
・台湾で開発され、中国生産のデジタルカメラが出てくる。200万画素の単焦点モデルが今年中には100ドルくらいになってしまう。これを仕掛けているのは、HPとコダックだ。
・中国価格が世界のスタンダードになると考えてゆかないと、ビジネスを見誤るかもしれない。
・不毛な過当競争へ。新たな付加価値の創出へ。
・できれば業界全体で新しいものを使ってゆく、オープン化の時代にしなければ生きて行けない。
・デジタルカメラ市場が大きく変わったのは、200万画素モデルが一斉に登場した時であり、各社から一斉に賞品が登場しなければダメだ。

・新しい時代のデジタル一眼レフに取り組みたい。
・次に何が欲しいかという調査では、一眼レフが欲しいという声が大きく、その一方ではコンパクトを望んでいる。
・アメリカでは商品を変えるなといっている。どこどこの超小型カメラも、米国ディーラーでは単品では扱えない。ビジネスではラインナップが必要だ。
・価格は7万円以上出しても、いいカメラが欲しいといっている。

・レンズマウントの標準化はKey。Open世界へ転換できるか。家電業界は意欲的だ。どうしてもカメラメーカーに入ってもらいたいと考えている。
・業界枠にはめられないデジタル商品として展開してゆく。
・標準化されたマウントならレンズが一気に揃ってしまう。いまさらニコンやミノルタのレンズをいちいちおかなくてもいい。
・プライスが下がる一方だが、
・静止画は感動を残すための文化だ。それに応える商品を作ってゆきたい。


・APSサイズや35mmサイズCCDの価格は下がっても、大きさや性能には限界がある。コンシューマー商品にはならない。
・基本的には半導体である限り、ダウンサイジングが決めてであり、APSや35mmCCDがいくら安くなっても、4/3インチならその1/4になる。
・35mmレンズを使っていたのでは、きちんとした解像にならないが、4/3インチ専用設計なら高解像度を実現できる。
・絞りにより光学回折により、絞ると解像が悪くなる。深度は増すが、解像は落ちる。一定以上の絞りはできない。
・35mm一眼レフ用と比べて、同じ大きさなら明るいものを作れる。35mm判でズームが3倍なら10倍。
・4/3インチのほうがAPSよりもいい画質が得られる。
・2005年には400万台市場になる。オリンパスのカメラで100万台。
・正式ではありませんが、フォトキナには動くモデルを出したい。手元には動くモデルがあるが、みんな一緒にやりたいと思っている。