デジタルカメラ・ジェーピー

2014年01月28日

富士フイルム
●富士フイルム
センターEVFデザインと防塵防滴、AF追従秒8コマ連写を実現した
APSサイズX-TransCMOS II搭載プレミアムカメラ「FUJIFILM X-T1」発表

-富士フイルム80周年記念モデルとなる、シリーズ初のセンターEVFデザインを採用した、Xシリーズの上級モデル「X-T1」を発表。
-シリーズ初の防塵防滴機能を実現。今後登場する防塵防滴対応レンズとの組み合わせにより、過酷な条件下での撮影が可能に。
-EVFはクラス最速の0.005秒の表示タイムラグと、0.77倍の見やすいファインダーを実現。デバイスは0.5型で約236万ドットの有機ELを採用。背面は3.0型104万ドット可動液晶を採用。
-MF時には全画面とMF用部分拡大の2画面表示が可能。縦位置用撮影情報表示も可能。
-高速起動0.2秒、AFは0.08秒、シャッタータイムラグ0.05秒。
-連写速度はAF追従で秒間8コマを達成。
-SDカードにUHS-IIに初めて対応。UHS-I比2倍の高速化により、高速レスポンスを実現。
-イメージセンサーは1,630万画素で像面位相差対応のAPS-Cサイズ「X-TransCMOS II」を採用。最高感度は従来のISO25,600から51,200に向上(拡張時)。最低感度はISO100。
-操作部はアナログ式ダイアルが基本。露出補正、シャッター速度、ISO感度設定が専用ダイアル操作で可能に。
-ストロボは内蔵せず、専用フラッシュを同梱。電源はカメラから供給。
-電源は充電式リチウムイオン電池(NP-W126)。約350枚の撮影が可能。
-大きさは(幅)129.0×89.8×46.7mm。重さ約440g。
-オープンプライス。実売15万円前後。18-55レンズキット19万円前後。2月15日発売。

85mmF1.2相当の超大口径中望遠レンズ「フジノンレンズXF56mmF1.2 R」、国内正式発表
-昨年発表のレンズロードマップの未発売レンズ「56mmF1.2 R」を国内正式発表。
-35mm判換算で「85mmF1.2」相当になる、APS-Cセンサー搭載Xシリーズ用の大口径中望遠レンズに。
-絞り開放から高い描写力と美しい背景ボケを実現した、ポートレート向きのレンズに。
-APS用レンズのため、超大口径中望遠にも関わらず、フルサイズ用のほぼ半分の体積に。
-両面非球面レンズ1枚、異常分散レンズ2枚の、8群11枚構成。非球面レンズにより球面収差を良好に補正し、開放絞りから高解像度を実現。
-2枚の異常分散レンズと3枚の接合レンズにより、色収差を低減。
-最短撮影距離0.7m。0.09倍。
-大きさは、最大径73.2mm、全長69.7mm。重さ約405g。フィルター径62mm。
-オープンプライス。2月22日発売。



<X-T1>
-EVFをセンターに配置した一眼レフ風デザインの「X-T1」。
-ボディーはとてもコンパクトで、X-Pro1と比較すると一回り小さく見える。
-質感やホールド感もよく、なかなか高級感のある仕上がりだ。

-細部までとてもこだわった造りをしており、防塵防滴仕様のため、アウトドアでの撮影も安心。だが、まだ防塵防滴対応のレンズが発売されていないので、本格的な使用は同仕様レンズ待ち。
-EVFユニットの内部構造も公開。かなり凝った光学系を採用しており、倍率が0.77倍と高いにも関わらず、周辺まで歪みや色収差もなく、シャープでクリアな見え味を実現している。
-表示レスポンスのよさは特筆もの。とくに動いている被写体を撮影すると、その表示レスポンスのよさと、シャッタータイムラグの短さは、即座に体感できるほど。これは一見の価値がある。

-デザインは往年の同社一眼レフ「STシリーズ」の流れを汲むもの。
-ダイアル式の操作性は、電源OFF状態でもカメラのセッティングがすぐにわかるので、なかなか便利。
-ダイアルの操作感は、まだ量産前なので、ボディーによって感触が異なっていたが、概ね良好。
-操作部で気になるのは、操作ボタンの小ささ。素手であれば押しにくいほどではないが、手袋などを併用すると、やや操作しにくいケースもありそうだ。

<ロードマップを更新。2014年発売予定の新レンズ5種のモックを公開>
-会場では、2月発売予定の「56mmF1.2R」や「10-24mmF4 OIS」などの現物を展示。
-さらに、今回更新された2014年発売予定の新レンズ5本のなかから、ズーム3本のモックアップも展示。
-防塵防滴仕様の「XF 16-50mmF2.8 R OIS」「XF50-140mmF2.8 R OIS」。高倍率ズーム「18-135mmF3.5-5.6 R OIS」のモックアップも展示。いずれも細かな仕様は未定。



【発表会会場語録概要】

●富士フイルム代表取締役社長 中嶋成博氏
・富士フイルム創立80周年を機に、新スローガンを基本に新展開。6つのコア事業の一つとしてデジタルイメージングを展開。
・富士フイルムは、写真のすべてを供給できるオンリーカンパニー。
・とくに、撮るには、強い思い入れを持っている。
・1935年にフィルムを発売10年後にレンズ生産、48年にカメラを発売。その後、フジノンスピードレンズや75年にはSPシリーズ。88年にで世界初のデジタルカメラを開発。
・富士フイルムは70年以上のイノベーションをもたらしてきた。
・スマートフォンの影響で市場が縮小するが、ミラーレスは伸長している。
画質と機動性を両立させた、レンズ交換式カメラの決定版と自負。
・画質と絵作りは80年間にわたる歴史を誇る。
・画質、タフネスなどから「X-T1」と名付けた。

●富士フイルム 光学・電子映像事業部 事業部長 田中弘志氏
・富士フイルムの強みはなんといっても画質。機動性や操作性を大きく進化。
・画質。”キレ”のある描写。レンズ設計。センサー設計、処理技術の3つが合わさったものに。
・ボケ。フジノンレンズはキレと美しいボケ味を作ってゆく。レンズにコダワリがある。
・なめらかな階調。空の美しいグラデーション。写真で培ってきた映像技術。カラーチャートでの評価では表せない世界を、経験と知識で実現。
・色再現。80年の歴史。緑や青、肌色などをいかに再現させるか。これも富士フイルムの大きな強み。
・高感度。フィルムの時代からこだわり、高感度で撮影領域を拡大。高感度でも独自センサーと信号処理で、色や階調を残しながらノイズを軽減。
・この美しい画像をぜひ見て欲しい。会場に4Kディスプレイを用意。また、違う味が出る。

・カメラは70年の歴史。画質と堅牢性の”T”。
・操作性、信頼性。ファインダー、レスポンス、操作性、耐久性にこだわった。
・ファインダーを見て欲しい。広い、倍率も大きく、タイムラグも短い。
・ファインダーはデジタルで世界最大の0.77倍と圧倒的。どんなシーンも大きく、くっきり見える。
・リアルタイムビューファインダー。0.005秒の表示タイムラグを達成。タイムラグを感じない。
・EVFだからこそ、縦位置横位置で表示バーが変わる。
・デュアル表示。全画面とピント合わせ用エリアを表示。
・高速起動0.2秒、AFは0.08秒、シャッタータイムラグ0.05秒、AF追従で秒8コマ連写。
・SDカードにUHS-IIに初めて対応。2倍の高速化により、高速レスポンスを実現。

・ダイアル式オペレーションをさらに進化。露出、感度、シャッター速度、絞りをダイアルで操作可能。
・4つのダイアル。電源を入れる前に知ることができる。デジタル、アナログではなく、いいものはいい。操作しやすさを追求。
・感触も非常にいい感じになっている。
・マグネシウム筐体に、80カ所のシーリング。-10度。防塵防滴。広いフィールドで撮影可能。

・レンズは、すでに10本を発売。2本を2月に発売する。
・さらに、今日は5本のレンズを今年追加。F値一定のハイエンドズームなど5本。18-135mm、16-55mm、50-140mm、超望遠や大口径広角レンズも追加。
・18-135mm。16-55mmF2.8、50-140mmF.28。いずれも防塵防滴仕様。WRという記号で差別化。
・アクセサリー。縦位置レリーズ付きバッテリーグリップ。ハンドグリップ。お客様の手に合わせてSMLを用意。欧米の方にも。
・本格的なレザーケースも用意。同梱のフラッシュも用意。

●富士フイルム 光学・電子映像事業部 営業 統括マネージャー 飯田年久氏
・ボディーはもちろん、急ピッチで進めているレンズラインナップなどを、みなさまにお伝えしたい。
・「X-T1」の発売は2月15日。ボディー単体で15万円。18-55キットで19万円。
・発売記念キャンペーンを実施。ABコースがあり、AコースはUHS-IIの16GBカード。BコースはMマウントアダプター。2画面表示でマニュアルフォーカスも容易になった。
・実際に触っていただきたい。ファインダーを覗いていただきたい。弊社1階に特設コーナーを本日から準備。発売前だが、一日も早く体験できる場を設けた。
・Xフォトグラファーの写真ギャラリー展も展開。
・全国5カ所でユーザーイベントを開催。Xフォトグラファーや開発者のセミナーも。東京地区で、すでに1,000名の申し込みがある。大阪で400名。ちょっと混む可能性もある。
・撮影から出力まで手がける富士フイルム。チェキプリントでもXシリーズで楽しんで欲しい。同日に発売。実際のダイレクトプリント用ファームは4月から。
・Xプリントもさらに展開してゆきたい。
・テレビCMも展開。富士フイルムの画質や静かなシャッター音、機動性などをプロ写真家も評価。
・テレビCMではハービー山口さんが出演。

●ゲスト 写真家 ハービー山口氏
・Xシリーズはコンパクトサイズ。しかも、高画質。色再現や階調の豊かさが魅力。フィルムでのノウハウが見事に応用されている。
・静かなシャッター音。ささやくようなシャッター音。人を威圧することなく、耳障りのいい音。
・ダイアルのタッチも優しく、高級感がある。古さがなく、高級感がある。
・コダック、富士が世界の2大フィルムメーカー。そのこだわり、階調や高感度でも荒れない点などが、デジタルになってもそのまま生かされている。
・ファインダーが大きい。いままではトンネルの先のよう。だがT1は一眼レフと同じように見える。ピントや構図の確認、AF速度も速い。
・音はささやくような音。ほとんど聞こえないような。ガシャンガッシャンという音もスタジオではいいが、日常生活では、この静かな音がモチベーションになる。

・朝日で撮った花の色再現も見事。ボケは日本語であり、ヨーロッパでは”ボケ”が写真用語になっている。シャープなところとボケのあるところのバランスがいい。
・静かなシャッターが功を奏する。聞こえないような音では、何枚も撮れる・タイムラグも少ない。このデジタルの課題も解消。何年か前のデジタルカメラはタイムラグがあり、ストレスがあった。思ったときにシャッター切れるのは最低条件だと思う。
・早朝の銀座。高感度にしてもノイズが出ない。アングルを下げても、液晶がポップアップするので、道路に寝ずにひかれなくてもいい。X-Pro1はポップアップがなかったので。日常から非日常を探すのは写真家の仕事。
・白黒は光と影。色がない分、強調することができる。モノクロは恐るべし。色が邪魔になるとき、本質だけを見せる。モノクロで物事の本質を見極めよう。

・テレビCMでは、普段、代官山や目黒あたりで撮影しているが、そのさまを撮った。
・今回、T1という信頼できる相棒が加わった。このカメラで、みなさんの大事な人、大事な瞬間の残して欲しい。

<質疑応答>
Q.センターEVFタイプとのユーザーターゲットは? 構成比率は? (山田)
A.Xシリーズはこれまで単焦点をチュ心にラインナップを広げてきた。スナップシュー−ティン具。防塵防滴でズームも充実。アウトドアを含めてネイチャーフォトを含めた層にリーチしてゆく。構成比はX-T1の前評判が高く、このスタイルが一眼レフユーザーは入りやすいので、数が伸びると思う。とくに海外はその傾向があり、ワールドワイドで期待している。

Q.画質面での変化は? (山田)
A.画質面での進化はもちろんあります。センサーと処理の組み合わせは変わっていない。だが、絵作りはいろいろと進化を盛り込んでいる。具体的な進化として、新しいファンクションを追加。最高感度が51200まで設定可能。ノイズ性能もよくしている。さらに、色再現はより細かなところまでチューニング。WBブラケットを投入。ベストはセンターだが、WBを振ったものも撮れる。

Q.前回と同じ質問ですが、T1の登場でAPS機のラインナップが揃った感じだが。今後の展開は?(山田)
A.フルサイズについては、研究はしている。しかし、画質面や機動性、静かなシャッター音などでの、ユーザーメリットで、いまはAPSで展開している。APS用のレンズのラインナップもそろえてゆかなくてはいけない。いまのフォーマットが全体の性能や画質のバランスがとれていると思う。

Q.RAWデータの対応ソフト環境についての進展はないのか? (山田)
A.AdobeさんにX-Transの現像をサポートしていただいた。



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