デジタルカメラ・ジェーピー

2013年01月8日〜11日

01/14
(月・祝)
【CES / PMA@CES 2013 レポート 追記編 (その2)】
-アメリカ最大のカメラ機材イベント「PMAショー」。昨年から、CESの一環として「PMA@CES」という形で継続して開催されている。
-今回のCESでは、「PMA@CES」というエリアが設けられているものの、実際にはカメラ・写真関係メーカーが、会場内に分散してしまい、実際にはみにくい状態になってしまった。
-つまり、大手家電や大手カメラメーカーは、CESのセンターホールに独立ブースを構え、従来からPMAに参加しているアクセサリー系メーカーは、以前PMAが開催されていた南ホールに点在している状況だ。

-PMA@CESのエリアは、コンベンションセンターに隣接したLVHホールの一部を使っての開催。
-昨年のPMA@CESは、正直なところ、かなり寂しく閑散とした感じだったが、今年はかなり改善されており、だいぶイベントっぽい雰囲気になってきた。
-大手メーカーの大型ブースはなく、一番大きなブースが米国のバッグメーカー「タムラック」だった。

-また、今回は、中国とドイツメーカーの専用エリアができていた。
-中国系ブースでは、三脚関係の展示が意外なほど多く、いずれも、似通った製品ばかりで、どこがオリジナルなのか、全く見当がつかないような状態。

-ドイツメーカーエリアでは、ローデンシュトックやアクセサリー系のノボフレックスなどが出品。
-といっても、昨年秋にドイツでフォトキナが開催された直後なので、めだった新製品は見あたらなかった。
-また、日本ではあまり知られていないが、ドイツのfoolography社は、ニコンの一眼レフに接続してGPS情報をExifに追加できるGPSユニット2種を展示していた。

-PMA@CESは、いわゆるアクセサリー系のものが多く、バックペーパーで有名なSAVEGE社は写真スタジオ向けのPC用テーブル「Tech Table」や、クロマキー撮影用の「Green Screen Suit」を出展。

-日本でも発売が開始された、レンズキャップを無くさないようにストラップなど装着して挟み込む、International Camera Accessories社の「hufa レンズキャップホルダー」もなかなかの人気を博していた。

-また、日本でも有名な速写向きストラップ「BLACK RAPID」もブースを構えていた。

-Image363D社は、被写体を独自のライティングステージに置くだけで、カメラとライトが一緒に移動して、360度全方向からの撮影を行うシステムを出展。
-ドームスタイルの「TopShow3D COMPACT TSC」やオーソドックスな「TopShow 3DR Classic」など、各種システムを出品。近年はWeb上での360度全方向パノラマや3D撮影の需要が増えていることもあり、人気も上々だった。

-PC用ソフトウエア関係では、米国のTOPAZ Labs社がデモを展開。
-同社のソフト群は、レイヤーを使った画像調整から、ブレ補正やノイズ除去、切り抜きマスク作成などまで、実にさまざまな機能を備えたもの。
-会場でのデモを見る限り、かなり高機能で効果的な処理ができるソフトウエアのようだ。
-基本的には、Photoshop用プラグインなのだが、対応ソフトを持っていなくても、同社のPhotoFXを利用することで利用することができる。
-会場特価で購入してみたが、ちょっと使っただけでも、ビックリするほど高機能で、しばらく楽しめそうだ。
-一部は日本語化されているが、大半は英語版のみ。だが、お試し版をダウンロードし、お試しキーをメールで請求するだけで、30日間の試用が可能。
-Windows用とMac用が用意されているので、興味のある人は試してみることをオススメする。


01/13
(日)
【CES 2013 レポート 追記編 (その1)】


●LG
近距離無線通信 FNC対応のAndroid用超小型フォトプリンター「Pocket Photo」をアピール
-韓国のLGは今回、近距離通信規格のFNCに対応した、昨年夏発売の超小型フォトプリンターを展開。
-このプリンターは、Android端末用で専用アプリ経由で、NFCもしくはBluetoothでプリンターにデータを送信するだけで、簡単に2×3インチサイズのプリントができるもの。
-とくに、NFC転送時には、プリンターにAndroid OSのスマートフォンを、さっとかざすだけでプリントできるので実に便利なもの。
-デモを見る限り、フォトプリンターというには、画質面で少々難点があるレベルではあるが、プリクラ感覚で気軽に写真を楽しむ程度なら使えるレベル。
-ブースでは、来場者をその場でAndroidスマートフォンで撮影し、プリントするデモを展開。なかなかの好評を博していた。

-また、日本国内でもすでに展開中のPC向け液晶モニターも展示。
-なかでも注目は、AdobeRGBカバー率で約99%のハードウエアキャリブレーション27インチWQHDモニター「27EA83-D」を展示。
-このモニターは、実売7万円台の27型ハードウエアキャリブレーションモニター。
-色域もAdobeRGB比約99%と広い上、工場出荷時に調整済み。さらに、専用のキャリブレーターとソフトにより、簡単操作でモニターキャリブレーションができるもの。
-27型で、2,560×1,440の高解像度を実現しながらも、手頃な価格帯の製品として魅力的だ。

-また、縦横比 21:9のシネマスクリーン対応の超横長29インチモニター「29EA93-P」も展示。
-色域はsRGBカバー率100%だが、表示エリアが2,560×1,080ドットと、きわめて個性的なもの。
-このサイズなら、画面を左右に2分割しても十分な表示エリアがあり、作業性も上々。さらに、画面を上下左右で4分割しての表示もできるという。
-ハードウエアキャリブレーションにも対応しており、付属ソフトと市販キャリブレーターによる調整にも対応。
-本来はシネマ表示用モニターとして使い方がメインだが、アイデア次第でかなり面白い使い方ができそうな製品といえる。実売5万円台のお買い得で個性的な大型29インチのハードウエアキャリブレーションモニターといえる。




●ライカカメラジャパン
ライカM-EとMレンズ同時購入者に5万円をサポートする
「ライカMシステム Try Out キャンペーン」、3月20日まで実施

-18メガフルサイズCCD搭載レンジファインダー機「Leica M-E」購入者向けのサポートキャンペーンを実施。
-キャンペーン期間中に、「Leica M-E」とMレンズを同時購入したユーザーに、5万円をサポート。
-キャンペーン期間は2012年12月21日〜2013年3月20日までの同時購入者。
-対象製品は、正規輸入品で、ライカストアやライカブティック、ライカカメラ正規特約店で購入した新品のみ。



※帰国しました。

01/12
(土)
【CES 2013 現地レポート 4日目 最終日】

-ラスベガスで開催された世界最大級の家電系イベント「CES2013」が、現地時間の11日、無事閉幕した。
-展示会は1月8日から11日までの4日間の開催になるが、今年は目玉になる製品や新技術がなかったとはいえ、通常はガラガラになる最終日でも、意外に多くの来場者が訪れていた。

-とはいえ、イベント自体が桁違いのスケールであり、わずか4日間では、取材をしながら、全体を見ることなど、到底できない。
-昨年と違い、今年は大半の展示スペースが、メイン会場となるラスベガスコンベンションセンターに隣接した場所で開催されたこともあって、比較的移動は楽だった。
-それでも上左の地図のように、いくつもの会場がひしめき合うようにあり、その各会場内のブース配置図を見ると、そのスケール感がなんとなくわかるだろう。

-さすがに最終日になると、来場者も疲労困憊で、ブースの裏側などで、座ったまま居眠りをしている風景を、そこかしこで見かけるようになる。
-また、快眠系のベッドを展示しているブースで横になったまま・・・の人も。経験上、そんなときは、座ったら最後・・・なので、面白いものを探して、気合いで歩き回るに限る。
-また、最終日になると、恒例の展示品処分やプレゼント品の大盤振る舞いが始まる。
-今回も、そんなシーンを数多く目にしたが、携帯アクセサリー系ブースでは、機種をいうと、一般来場者でも、新品のケースを無料でくれるといったサービスもあり、通常の展示会とは違った楽しさもある。



●SAMSUNG電子
-いまや、CESの主役級のポジションとなり、同社の基調講演には元大統領のクリントン氏まで登場し話題となったSAMSUNG電子。
-同社の目玉は。ブース入口に展示された、世界最大の110インチ4Kテレビや大型の有機ELテレビなどがメイン。
-カメラ関係ではWiFi搭載のミラーレス機「NX-300」や、2D/3D対応交換レンズ、WiFi搭載コンパクトなどを多数出展。

-同社は今回「Smart Camera 2.0」というコンセプトでの展開をさらに強くアピール。
-これはWiFi機能などを有効に活用して、スマートフォンとの連携や画像のシェア、ダウンロードによる機能拡張サービスなどを展開し、広範囲な利便性を高める方向性だ。
-もちろん、すでに日本メーカーでも展開している部分があるが、いずれも断片的で機種も限られる。
-それに対してSAMSUNGは、共通コンセプトによる、ミラーレス、コンパクト、スマートフォンなどを含めた全面展開としてアピールしている点が異なり、見せ方のうまさを感じさせる。

-たとえば、オートシェア機能をONにすると、カメラで撮影した画像はWiFi経由で自動的に登録したスマートフォンに転送され、保存される。そのため、ユーザーはいちいち、スマートフォンに転送する手間がなく、あたかもスマートフォンで撮影したような感覚で、デジタルカメラの画像データを扱えるわけだ。
-もちろん、転送されたデータは、スマートフォンの4Gや3G回線を経由して、SNSなどへのアップロードもできる。
-また、WiFi環境下では、カメラ自体からFacebookやYoutubeなどにアップロードすることも可能。また、カメラの液晶でのソフトキーボードを使ってテキストの入力もできるわけだ。
-WiFi搭載カメラのよるデータ共有やネットへのアップロード機能は、SAMSUNGが世界初ではなく、4年も前の2009年1月発表の「ソニー・Cybert-shot G3」でも実現されていたわけだが、当時のインフラなどもあり、それを継続して展開しなかった点が、なんとも惜しまれる。

-さて、同社は今回のCES向け新製品として、ミラーレス機の「「NX300」を投入。
-本機は、昨年発売されたWiFi搭載の自社開発20メガCMOS搭載のAPSミラーレス機「NX200」をベースに、基本機能を充実させたモデルだ。
-秒9コマ連写機能やクラストップレベルの1/6,000秒シャッターなどを実現した、NXシリーズの最上位機種になる。
-さらに、本機では、WiFi経由でカメラにアプリをダウンロードすることで機能拡張ができるようになった点も大きな特徴といえる。

-また、クラス初の1眼3D静止画/動画撮影にも対応。
-これは、2D/3D対応の「45mmF1.8[T6] 2D/3D Lens」を装着することで、3D撮影まで、1つのレンズでカバーするもの。
-このレンズには、2D/3D切り替えレバーがあり、それを操作することで、レンズ光学系が内部で3D用に切り替わり、3D撮影をするもの。
-しかも、普段はごく普通の45mm中望遠単焦点レンズとして使える点がポイントといえる。
-正直、いまさら3Dなの?という話があるかもしれないが、そこは家電系メーカー社内の事情もあるのだろう。

-また、同社ブースではひっそりと、韓国の工芸技術を生かしたNXボディーも展示されていた。

-このほか、コンパクトカメラ系では大半の機種にWiFi機能を搭載しており、「SMART CAMERA 2.0」対応機種を続々投入。
-いずれも、なかなかスッキリとしたデザインで、シンプルでスタイリッシュなもの。
-レンズやイメージセンサーなど基本スペック面では、さほど突出したものはないが、同社のヒッ作である前面に自分撮り液晶を備えたモデルなどもWiFiに対応するなど、充実したラインナップになっていた。

※適時、更新中



※これよりラスベガスから帰国の途に帰国の途に就きます。
まだまだ未掲載のものが多数ありますので、帰国後に、適時掲載する予定です。





01/11
(金)
【CES 2013 現地レポート 3日目】

-CESも今日で3日目。会期は明日までなので、すでに後半戦に突入した感じだ。
-会場は3日目になっても来場者が減った感じはあまりない。むしろ、金曜や土曜にCESを見て、そのあとの週末は家族と一緒にラスベガスでバカンスという人も多いという。
-そんなこともあって、人気のあるブースやエリアはまだまだ来場者でごった返している状態。
-市内のホテルも98%くらいが埋まっているようで、まさにラスベガスはCES一色といった感じだ。
-会場もとにかく広く、日本のイベントとはスケール感が全く違う。なにしろ、3日目になっても、まだまだ周り切れていないエリアがたくさんあるほどだ。
-連日、会場内を取材しているのだが、万歩計を見ると、会場内だけでも1日12kmくらい歩いている計算になる。そのため、すでに足はパンパン状態で、持病の腰痛の兆しもでてきている。
-ここラスベガスはネバダ州の砂漠の真ん中にあるわけだが、雨が降ることはまずなく、とにかく乾燥しており、水は必需品。
-天候は安定しているのだが、冬場は意外なほど、寒暖のきわめて差が激しく、日中は20度近くあっても、夜は5度以下と肌寒く、「まるで、昨今の家電業界のようだな・・・」と思いながらCES取材を続けている。



●米 パナソニック
かざすだけで転送可能なNFC対応の新センサー搭載20倍ズーム機「TZ40」、
スタイリッシュでクラス最薄の「LUMIX XS1」などLUMIXシリーズの新コンパクトカメラ10機種を一挙発表

-パナソニックは今回のCESで、各分野で多数の新製品を発表。
-カメラ関係では、ミラーレス機の発表こそなかったが、意欲的なコンパクト機を多数発表した。
-また、20インチの4Kパネルを採用し、Windows8 Proが動作するタブレットPCを参考展示。写真を楽しむ人からも注目を浴びそうなプロダクトとして注目される。


-まず、LUMIX関係では、光学20倍ズーム搭載機で新イメージセンサーを搭載した「LUMIX TZ40」と「TZ35」。
-コンパクトな薄型10倍ズーム機「LUMIX SZ9」「SZ3」や、防水・防塵タフモデルの「LUMIX FT5」「FT25」。
-エントリー系モデルの「LIMIX FH10」「FS50」やEVFなしの35倍高倍率コンパクト機「LUMIX LZ30」。
-そして、新ラインナップの超薄型エントリー機「「XS1」などを発表した。

-なかでも注目は、薄型高倍率ズーム機の定番「TZ」シリーズのフラッグシップモデル「TZ40 (米国名ZS30)」。
-このモデル、ブースでは他の新機種と同列に並べられており、デモや説明もとくに行われていないのだが、実はかなり先進的な機能を満載した、この春の注目コンパクトカメラといえる。
-特徴は数多いのだが、まずカメラの基本性能では、クラストップレベルの薄型ボディーに、ライカブランドの24〜480mm相当の20倍ズームを搭載。センサーは同社初の1/2.3型18メガタイプを採用している。
-この、イメージセンサーは新開発の18.1メガタイプで、裏面照射型ではないようだが、それと同等の高感度・低ノイズ化を実現しているという。さらに、手ぶれ補正機能は5軸方向での補正が可能なハイブリッド O.I.Sを採用。
-さらに、水平を自動で保つ「レベルショット機能」も搭載。これは手持ち撮影などで水平線が傾いた状態でもカメラ側がそれを関知して、自動的に水平を補正してくれるという。
-動画性能も1080/60PのAVCHD記録に対応。動画中もハイブリッドO.I.Sや水平レベル補正機能が動作する。
-また、通信系もきわめて充実。まず、NFCと呼ばれる国際規格の短距離通信機能を搭載。簡単にいえば、機器間での認証作業をしなくても、FeliCaのようにかざすだけで画像データの転送が可能なもの。
-WiFi機能も搭載しており、スマートフォンやタブレットからの操作や撮影にも対応している。
-GPS機能を搭載しており、本体で地名表示や地図表示が可能。しかも、撮影地の地名順に仮想フィルダーが作成され、地名によるソートまで可能。地図表示もタッチパネルによるピンチ操作ができるので拡大縮小も容易にできるなど、かなり充実している。
-手にした感じも、グリップ感がよく、質感も上々で、なかなかの好印象だった。

-「TZ40」の通信系機能とほぼ同じものを搭載した、ヘビーデューティーモデル「FS5」も発表。
-このモデルは「13m防水」「2m自由落下」「-10度動作」を実現したもの。
-イメージセンサーは、「TZ40」とは異なる、同じく新開発の16.1メガ型MOSセンサーを採用。
-レンズは28〜128mm相当の屈曲式4.6倍ズームを採用。
-動画撮影も1080/60PのAVCHD記録を採用している。
-通信系では、「TZ40」と同じく、WiFiとGPSに加え、NFCにも対応するなど至れり尽くせり。本機では電子コンパスや高度計に加えて、気圧計までも搭載しており、水中での深度を知ることもできる。

-エントリー機の新ラインナップ「XS1」もなかなかの注目モデル。
-本機は、24〜120mm相当の光学5倍ズームだが、最薄部で14mmときわめて薄型に仕上がっており、光学手ぶれ補正搭載機のなかで世界最薄を実現しているという。
-デザインも、シンプルでスタイリッシュ。エントリー機ながらも、安っぽさがなく、好印象だ。
-カラーリングもブラックとレッドのほか、ホワイトが2種類とバイオレットが用意されており、色味も適度にポップでいい。個人的にはバイオレットが好みだが、上部がシルバー系のホワイトも捨てがたい。
-ブースではカスタマイズデザインバージョンも公開されており、こちらもなかなか魅力的。
-起動やシャッターの感触も、エントリー機にありがちな、遅さや焦れったさは感じられなかった。
-イメージセンサーは16.1メガの1/2.33型CCD。動画性能が720Pというあたりにエントリー機らしさを感じてしまうが、とにかく気軽に使えるスタイリッシュなモデルという点では、大いに魅力的。
-機能はかなり異なるが、感覚的には、単焦点レンズ搭載の初代EXILIMに一脈通じるようなところもあり、スマートフォンを持っているユーザーでも、ちょっと欲しいな〜と思わせる魅力を備えたモデルに感じられた。

超高画質フォトビュワーやPhotoshopでのレタッチ、カメラWiFi接続もできる
4Kの20インチ液晶採用のWindows 8Pro搭載超高精細な「4K Tablet」を参考出品

-今回のパナソニックの目玉製品であり、「Best of CES」にも選出された「4K Tablet」。
-すでに日本でもプレスリリースがでており、スペックなどの詳細はそちらに譲るが、これはなかなかにインパクトのあるプロダクトだった。
-この20インチで4K (3840×2560)の超高密度タブレットは、ベースとなるOSはWindows8 Proでは、CPUもCoer5。メモリーは4GBで最大16GBまで対応。もちろん、Windows8 ProなのでRTと違って、普通のWindowsソフトがそのまま使える点は実に心強い。画面サイズはちょうどA3が原寸大表示できるレベル。
-本体サイズは、474.5×334.0×10.8mmと、タブレットとしてみると、結構大きめだが、WindowsPCだと思えば十分にコンパクト。
-しかも、厚みはわずか1cm程度(10.8mm)と薄く、重さも約2.4キロ。しかも、バッテリー内蔵で約2時間の駆動ができるため、可搬性のある20インチモニター一体型PCだと思うと、俄然魅力的に見えてくる。
-注目のモニターだが、なにしろ983万画素相当で、1インチあたり230画素という解像感は圧巻。AppleのRetinaディスプレイに迫るレベルだ。
-この高精細さはまさに一見の価値があるもの。いま更新している今回の取材用PCは、まさに「Mac Book Pro 15インチ Retina」なのだが、一度、この高精細感に馴染んでしまうと、ほかのディスプレイで写真を見たときに、すぐに粗さを感じてしまうほどだ。
-だが、素直に考えると、本当に20インチで4Kの解像度が必要なのか?と、頭の中では素直に思ってしまう。とくに、会場でもデモしていたがエクセルの画面を表示したところで、通常の使用距離でその文字が判別するのは難しく、目が疲れる。
-だが、グラフィック系コンテンツの表示では、絶大な威力を発揮する。実際にブースでは、オフィス系用途や航空管制用などのデモに並んで、グラフィック、とくにデジタルイメージング系の用途提案も行われていた。

-まず、フォトビュワーとしての性能だが、さすがに表示が細かく、通常の距離ではドットを感じることはない。
-そのため、画像がドットやライン単位ではなく、連続したグラデーションとして表示されるため、なかなか立体感のある表示になっていた。また、黒の締まりもよく、高彩度域での破綻も少なそうだ。
-もっとも、サンプル画像が、アメリカ特有の空気感の希薄な、高彩度でエッジの立った風景写真しかなかったため、その実力をきちんと知ることができなかったのは実に残念。いつか自分のデータを見てみたいところだ。
-今回は、「LUMIX GH3」とWiFi接続し、このタブレット上からGH3を操作・撮影するデモを展開。
-転送用のアプリは、このタブレット用に作ったもののようだが、タブレット上でライブビュー画像を確認し、カメラの設定を変えながら撮影。撮影データーはWiFi経由でタブレット側に転送されるというもの。
-残念ながら、GH3はWiFi時接続時のライブサイズがVGAしかないため、画像がシャープではないが、それでもフレーミングを見るには必要十分なもの。
-撮影された画像を4Kタブレットで表示してみると、十分に美しく、色再現性もなかなかよさそう。
-もっとも、この4Kタブレットの表示色域は、sRGB 100%カバーであり、Adobe RGBまではカバーできていない。とはいえ、sRGBをフルにカバーしているため、sRGB〜AdobeRGBの色域再現は無理だが、比較的近い色域の表示も可能な感じだ。

-そして、本機のOSは通常のWindows8なので、一般のWindows用ソフトがそのまま利用できる。
-そのため、今回はなんと「Adobe Photoshop」をインストールしてのデモが行われていた。
-だが、まだ同ソフトは4KやRetinaに対応していない。そのため、当然のことながら、メニューは豆粒状態。そのため、動くことは動くが、操作性は感心しない状態。
-とはいえ、アドビも高精細ディスプレイ向けのGUIに対応するのは、そう遠くないと思われるので、この点は時間が解決してくれそうだ。
-むしろ、タブレットの特徴を生かして、タッチ操作で従来よりもより感覚的に画像処理ができるようになる可能性も高い。
-ここまでくると、液晶表面が光沢仕上げできる点と、編集作業ではsRGBを超える色域を確認したいこともあり、いくつかの問題を抱えることにはなるが、個人的にはぜひこの世界を体験してみたいものだ。
-この「4K Tablet」はまだ開発発表だが、発売は年内を予定しているという。おもに業務用途(BtoB)市場向けに出荷されるという。価格帯は全く未定だが、BtoB用途ならば、かなり高価になる可能性も高そうだ。
-とはいえ、この製品は、史上最強のデジタルフォトビュワーであり、Photoshopも走るPCである点を考えると、写真系ユーザーでも十分に食指が動くというもの。
-すぐには無理かもしれないが、近い将来、このような高精細なタブレットで、写真を楽しむ時代が訪れることを予見させるに十分なインパクトのある製品だった。

-もちろん、ブースには、LUMIX GH3をはじめとしたミラーレス機も多数展示されていたが、新製品はとくにナシ。
-また、昨年秋のフォトキナで参考展示された「42.5mmF1.2」と「150mmF2.8」のプロトタイプも展示されていたが、外観を見る分には、おそらく、フォトキナ時と同じモックアップと思われる。



●東芝
近接無線転送技術「TransferJet」をアピール、今春にはSDカードタイプも登場。AirFlashのAPIで動作
-近接無線転送技術の「TransferJet」。すでにCyber-shotの一部機種で実用化されているわけだが、カメラ関係では最近あまり耳にしなくなってしまった規格である。
-それに対して、同じ近距離無線転送関係ではAndroid系機器を中心に「NFC」が広がりつつある状況だ。
-そして東芝は今回、この「TransferJet」関係のデバイスやアダプターなどを充実させることで、普及に向けて動き出した。
-昨年12月には、USB用とmicroUSB用のアダプターとmicroSDIOカードを発表し、スマートフォンユーザーにアピール。
-さらに、今春には、TransferJetのSDカードタイプを市場導入。こちらは「CP+2013」で本格的なお披露目をし、デジタルカメラユーザーが気軽に使える環境を整えたいという。
-このTransferJetの魅力は、同じタッチ系の無線通信規格ながらも、NFCより転送速度が高速な点。規格上は560Mbpsと高速な点。そのため、デジタルカメラの画像データや動画など、重いコンテンツの転送には、NFCよりも向いているという。
-なお、今春展開のSD型TransferJetカードは、昨年登場した同社のWiFiカード「AirFlash」のAPIで動くようになっており、AirFlash対応カメラであれば、TransferJetのSDカードもそのまま動くという。
-もっとも、今年中にはNFCとTransferJetのコンボチップも登場するので、覇権争いというではない感じもする。
-いずれもして、ユーザーにとって、カメラと転送先の機器を3cm以内に近づけるだけで、FeliCa感覚でデータが転送できる時代が、もう目の鼻の先まで来ており、現在のようにWiFiの認証をすることなく、近づけるだけで、カメラからスマートフォンやPCにデータを送れる時代になることは、ほぼ確実だろう。

-また、同社ブースでは、4Kテレビのコンテンツとして、「ニコン・D800」で撮影した静止画を表示するデモも展開。
-現時点で、D800などカメラから直接4K出力することはできないので、撮影した画像は4K出力対応のノートPCから4Kテレビへ出力していた。
-もちろん、いくら4Kでも「D800」の超高精細な画像をキッチリと再現することはできないわけだが、それでも、十分に臨場感のある表示になっていた。
-正直なところ、4Kはテレビというハード優先で、周辺機器もまだ追いついていないのが現状。さらに、当面はコンテンツ不足になることは必至であるだけに、各社とも「デジタルカメラの高画質を4Kで」というアピールを今後も積極的に展開することだろう。
-ただ、本当の意味で高精細な静止画を、4Kテレビで表示するには、静止画専用の絵作りなどのチューニングが不可欠になるわけだが、そのあたりは今後の展開次第といえそうだ。



●米 オリンパス
14倍の顕微鏡モードを搭載しら15m防水の「TG-2 iHS」など6機種を米国向け発表
-オリンパスは昨年同様、展示会場内にブースを構えず、会場2階の商談ルームでの出展。
-といっても、本会場の通路にはきちんと案内用垂れ幕があり、場所も明記されているので、とくに招待者専用の展示というわけではないようだ。

-今回のメインは、やはりタフシリーズのフラッグシップである「TG-1」の後継機「TG-2」だ。
-このモデルは、現行の「TG-1」の改良モデルというイメージで、本機の特徴であるタフ性能をアップ。
-「TG-1」では、12m防水で2.0m自由落下対応だっただ、今回の「TG-2」では15m防水で2.1mからの自由落下に耐えるように進化している。
-といっても、外観上の違いもほとんどなく、パッと見ると見分けがつかないような雰囲気だ。
-機能面で注目されるのは、新設された「顕微鏡モード」。これは最短でレンズ前1cmまでの超近接撮影ができるモードで、ズームと超解像技術を併用することで、最大撮影倍率は35mm判換算で、なんと15倍相当。
-さすがに15倍になると、見ていても、どこが写っているのはわからないほど狭い範囲で、しかも、肉眼では全く見えない細部まできっちりと写るからスゴイ。まさに”顕微鏡”という感じの、未知の世界が楽しめる。
-もちろん、「TG-1」と同じく、レンズ周囲のリングを外すことで、フィッシュアイコンバータやテレコンバータなども装着することができる。
-イメージセンサーは先代と同じく、1/2.3型の裏面照射型12メガCMOSを搭載。
-レンズも同じく、25〜100mm相当の屈曲型4倍ズームで、タフ系モデルで最高の明るさを誇るF2.0〜4.9を実現している。
-なお、ボディーカラーは初代のレッドとガンメタ風のものから、レッドとブラックになっている。ただ、ボディーカラーは仕向先で変わることもあるので、日本国内でのボディーカラーは不明だ。
-価格は379ドル。米国向け発表。

-同じタフシリーズの中堅モデルも「TG-830」「TG-630」へと進化。
-「TG-830」は、従来の12メガから16メガの裏面照射CMOSになった。防水性能は10m。279.99ドル。
-「TG-630」は、10m防水になり、現行の「TG-625」よりも防水性能がアップしている。199.99ドル。

-高倍率ズーム系の3機種は、いずれも25〜600mm相当の光学24倍ズームの16メガ機。
-コンパクトなデザインで16メガ裏面照射型CMOS搭載タッチ液晶機「STYLUS SH-50 iHS」。299.99ドル。
-大きめのグリップ部を採用した16メガCMOS搭載機「STYLUS SZ-16 iHS」299.99ドル。
-スタンダードな16メガCCD機「STYLUS SZ-15」。199.99ドル。




●シグマ
クラス最高レベルの高画質を実現した
フルサイズ対応大口径レンズ「35mm F1.4 DG HSM」、ニコン用発売日決定
-Aラインの大口径単焦点レンズ「35mmF1.4 DG HMS」の、ニコンマウント用の発売日を決定。
-既発売のシグマ用、キヤノン用に続き、今回、ニコン用を1月18日に発売。
-同レンズは、Art指向のラインを代表するレンズとして、圧倒的な描写力を誇る大口径レンズに。
-FLDガラスやSLDガラスを採用。レンズのパワー配置を最適化することで、ワイド系での画質低下の要因となる色収差を徹底的に補正。
-一眼レフ用レンズで最高レベルの開放F1.4を実現。大きなボケ味を生かした作画も可能に。
-最短撮影距離30cm。
-大きさは、最大径77mm、全長94.0mm。重さ未定。フィルター径67mm。
-マウントはシグマ用、キヤノン用、ニコン用、ペンタックス用、ソニー用を用意。
-123,900円。ニコン用 1月18日発売。



01/10
(木)
【CES 2013 現地レポート 2日目】

-米国最大の家電系イベント「CES 2013」が、8日より開幕。
-開催2日目は初日に比べると、午前中は若干人は少なめに感じられたが、午後からはかなり多くなり、会場内は大盛況。
-今年は超目玉がない代わりに、4Kテレビや大型有機ELテレビ、新型スマートフォンなど、いろいろな分野に注目製品が分散している印象だ。
-今日、2日目は初日編でお伝えしたポラロイドの続報を得ることができたので、まずは、アップデートされた情報からお伝えしよう。



●ポラロイド UPDATE
同社初のレンズ交換式カメラ「iM 1836」、
レンズ側にセンサーを一体化したユニット交換式を採用。センサーサイズは現時点で未定に

-カメラ系で、今年のCESの目玉となった、ポラロイド社初のレンズ交換式モデルの一部仕様を公開。
-同社の技術系に詳しいセールスプロモーション関係者への直接取材により、ブース展示やプレスリリースで明記されていない部分について、いくつかの回答を得た。

-まず、同機はボディー側にイメージセンサーを持たず、「リコー・GXR」のようにレンズとセンサーを一体化した”カメラユニット交換式”を採用。
-Android搭載機「iM 1836」の発売は、今年3月を予定。価格はレンズ系込みで399ドルを予定。
-そのため、ユニットによりセンサーサイズは異なるが、現時点で、センサーサイズは最終的に決まっておらず、同社の同機担当者はその質問に対して「できればフォーサーズにしたい」とコメント。
-フォーサーズ用レンズは、フォーサーズサイズのセンサーを内蔵したマウントアダプターを介して行う。
-ブースに展示されているボディーには、イメージセンサーのように見えるものがあるが、そう見えるだけという。
-レンズ(カメラユニット)については、「3〜4種類、発売したい」とコメント。
-現時点でこのような状態で、今年3月の発売に間に合うのか?という質問に関しては、「フル回転でやればできるのではないかと思う」という趣旨の説明に。
-なお、開発や製造は台湾のOEM/ODMメーカーや日本のソフトウエアメーカーなどに協力してもらい行っているという。

-ブースに置かれていた今日の展示機は、とりあえず、Android OSが起動するものに入れ替わっており、Android端末としては機能している点が確認できた。
-また、一瞬なので画面は撮影できなかったものの、とりあえず、撮影時のライブビュー画像を見ることもできたので、現時点でカメラとして動作しているようだ。
-ただし、ブースにいる説明員は、「1インチセンサーを採用」「レンズは超大口径のものをはじめ数本用意する」と説明しており、どうにも整合性がない。
-ただし、取材に応じた関係者は、同機のエンジニアリングにもっとも詳しい人ということだったので、センサーサイズが未定という点は確実。逆にいえば、各ユニットに最適なセンサーサイズを選ぶこともできるわけだ。
-もっとも、レンズ側にイメージセンサーを一体化しているのであれば、今回の展示機の10〜30mmでは1インチセンサーを搭載している可能性もあるが、レンズの全長とセンサーサイズを考えると、ややレンズの全長が足りないようにも見受けられた。

<UPDATE>
-同機のプレゼンテーションが1日一度15分ほど開かれるのだが、そこでのプレゼンでは、主にAndroid搭載によるWebへの自動バックアップやネットとの接続性などをアピール。
-カメラとしての機能についても、ごくごく標準的なものを搭載している感じだ。
-問題はレンズのパート。10〜30mmレンズのほかに、プレゼン資料では「245mmF1.8」と「50mmF2.2」を紹介。だが、「245mmF1.8」は単焦点レンズのはずだが、外観写真を見ると、ズームリングがあり、レンズ構成も6群6枚となっており、サンプル写真も望遠ではなく、明らかに現実的ではない。50mmF2.2もプライムレンズという割に大口径ではなく、不自然だ。
-また、レンズの外観写真も、どこかで見たような姿形になっている。
-どうやら本機は、ボディー、レンズともに、本当にそのまま製品化され、きちんとした性能を発揮するのか、とても楽しみなプロダクトといえそうだ。




●シグマ
望遠&マクロ対応の「DP3 Merrill」、モノクロ用RAW現像ソフト「SIGMA Photo Pro Monochrome Mode」、
新ラインレンズ「120-300mm F2.8 DG OS HSM」、
「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM 」を出展
-今年のCESでも意欲的な新製品を続々発表したシグマ。
-昨年は、CES終了直後に創立者であり当時の会長である山木道広氏が亡くなられたことは、まだ記憶に新しいが、先だってPMDAから同氏に対して功労賞が授与された。
-さて、今年のシグマブースは場所が大きく変わり、メイン会場を入ってすぐのエリアに移動。LGブースの奥で、若干わかりにくい位置ではあるが、なかなかの好位置での出展となった。

-今回のメインはやはり、DP Merrillシリーズの第三弾となる「DP3 Merrill」。
-本機は、75mmレンズ相当で1:3のマクロ撮影までカバーできる、50mmF2.8レンズを搭載した、4,600万画素のFOVEON X3センサーを搭載した、APSセンサー搭載機だ。
-今回の「DP3 Merrill」(写真上の中央)の登場で、往年のローライフレックスでのワイドローライやテレローライのような、3種のレンズをそれぞれ搭載したシリーズが完成したわけだ。
-ブースには実機が用意されており、きちんと稼働する実機を見ることができる。
-50mmF2.8というスペックから想像すると、結構、レンズがヘビーなものを想像していたのだが、実機を見ると、レンズ側の全長はあるものの、意外にコンパクトにまとまっており、DPシリーズの一員という感じに収まっている。

-基本的なデザインやホールド感、操作感は、従来からの「DP Merrill」シリーズを踏襲。
-新設計の50mmF2.8レンズは、さすがに長めではあるが、レンズ周囲がフォーカスリングになっていることもあって、一眼レフ的な感覚での操作も可能。

-本機は、75mm相当の望遠撮影ができるのはもちろんのこと、マクロ撮影もカバーできる点が大きな魅力。
-最短撮影距離の22.6cm時には、最大1:3のマクロ撮影になり、ほぼ名刺大のサイズを画面いっぱいに写すことができる。
-実際に操作してみたが、AFは必要十分な感じでも、この精度のフォーカシングを、MFで背面液晶の全画面表示氷体で行うのは、なかなか至難の業。
-さすがにこの世界になると、三脚併用での拡大表示、もしくは、そろそろ高画質な外付けもしくは内蔵EVFが欲しくなるところだ。
-とはいえ、今回の「DP3 Merrill」の登場でシリーズが完成した感があり、目的による使い分けはもちろん、3台を交換レンズ的な感覚で持ち歩くという、なんとも贅沢な使い方もできるようになった。とくに、マクロがカバーできるようになり、ボケを活かせる作画もしやすくなったこともあり、DPシリーズの可能性を広めた点は高く評価できるだろう。
-なお、本機の発売時期は2月とアナウンスされているが、価格はオープンプライス。実際の市場想定価格は未定ということだが、日本のスタッフから「DP1 MerrillもDP2 Merrillも、同じ価格で登場したので・・・」というコメントもあったので、そうそう高価になることはなさそうだ。

-またブースでは、DP3 Merrillと同時発表された、モノクロ専用のRAW現像ソフト「SIGMA Photo Pro Monochrome Mode」も、作品とともに紹介されていた。
-このソフトでは、通常のモノクロ化のようにカラー画像を元にして、単純にモノクロ化するのではなく、各画素ごとにきちんとした輝度情報を備えたFOVEON X3センサーの特徴を活かして、モノクロ専用処理をしている点が大きな違いといえる。
-つまり、現行の「SIGAM Photo Pro」でのモノクロ化とは違った、より高画質で自由度の高いモノクロ化ができる点が大きな魅力といえる。もともと、SD1やDPシリーズはモノクロ画像が実に美しく、階調がきわめて豊かな点が特徴だったわけだが、それをさらに引き出すことができるわけだ。
-また、FOVEON X3センサーの泣き所である、高感度時の色ノイズによる画質低下も、このソフトでモノクロ化することで解消され、ISO1,600や3,200でも十分にきれいでノイズ感の抑えられたモノクロ画像を得ることもできる。
-ブースではSD1 MerrillでISO3,200で撮影されたモノクロ作品も展示されていたが、カラー時のものからは想像できないほど、ノイズもなく、階調もきれいで、十分鑑賞に堪えるレベルだった。
-なお、同ソフトは同社純正RAW現像ソフト現像ソフト「SIGAM Photo Pro」の次期バージョンであるVer.5.5に、モノクロ専用機能として搭載される。つまり、無償でアップデートされ、モノクロ機能が追加されるわけだ。
-公開はそう遠くないタイミングで実施されるようで、CP+の頃には体験できるようだ。
-また、このモノクロ機能は、撮影時に適用するものではなく、RAWで撮影した画像なら、そのまま適用できる。そのため、対応機種でこれまでにRAWデータで撮影したものであれば、そのデータからモノクロ化することもできるので、モノクロとしての作画はもちろん、カラーで高感度撮影した画像でも好結果が得られる可能性もありそうだ。
-デジタルで本格的にモノクロ作品を作ってみたい人は、ぜひ一度、試してみることをオススメしたい。

-ブースでは、新ラインであるS、C、Aシリーズについても紹介。
-既発売の35mmF1.4に加え、CES直前に発表された、Sラインの大口径超望遠ズーム「120-300mm F2.8 DG OS HSM」、CラインのAPS用標準ズーム「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM / DC MACRO HSM」も出展されていた。

-それぞれの実機を、実際に手にすることができたが、すでに完全な製品レベルの仕上がりという印象。
-新ラインになって、レンズ外装や操作感など、全体のクォリティーもさらに向上しているような印象を受ける。
-CラインのAPS用標準ズーム「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM / DC MACRO HSM」は、従来品よりのかなりの小型軽量化が図られており、APS用常用レンズに最適といった感じ。
-もちろん、F2.8〜4.0と明るいため、それなりのサイズ感はあるが、光学手ぶれを含めた総合性能を考えれば御の字だ。

-個人的にもかなり愛用している現行レンズの改良版となる「120-300mm F2.8 DG OS HSM」。
-光学系は現行品と同等であり、画質の良さはかなりのレベル。さらに今回は、手持ち撮影時のMF操作性の向上が図られており、外観上もよりスタイリッシュになった印象。
-ただし、そのぶん、重量はやや増している感じで、手にすると結構ズッシリとくる感じだ。
-高価なレンズではあるが、単焦点に匹敵する画質と明るさで、サンニッパのズームが手にはいると思えば、とても魅力的で、価格的にも十分にリーズナブルなレンズもいえるだろう。

-地味だが、さまざまな可能性を秘めた「USB DOUK」。ようは、電気接点を備えたUSBインターフェースを備えたレンズリアキャップ的なもので、もともとは、レンズのメンテナンス用のパーツという感じだ。
-これまで、レンズのファームアップはメーカー送りになっていたわけだが、このドックを使えば、自分自身でファームアップ可能。
-しかも、専用ソフト経由で。自分の好みのピント位置にAFを調整できる点もいい。
-もちろん、まだ体験したわけではないが、レンズのカスタマイズという未知の領域をユーザーに公開したという点で、今回のドックと専用ソフトの登場は結構エポックメイキングな出来事といえるだろう。

●富士フイルム
新設計の像面位相差AF対応イメージセンサー
「X-Trans CMOS II」を搭載APS高級コンパクト機「X-100S」、2/3型ズーム機「X20」などを発表

-すでに日本でも正式発表されているが、今回のCESで富士フイルムは多数の新製品を発表。
-なかでも注目はやはり、像面位相差AFに対応した新センサー「X-Trans CMOS II」を採用した、高級コンパクト機「X-100S」と「X20」だ。
-Xシリーズの第1弾であり、Xシリーズのブランドイメージを作った「X100」の後継機だが、基本的なデザインや操作感は、まさに「X100」を踏襲。
-基本的には、「X100」をベースに、新開発のAPSサイズの像面位相差AF対応センサー「X-Trans CMOS II」を搭載。従来は通常のAPS CMOSセンサーであり、画質面でも好評価を得ていた機種だけに、さらにその性能を磨きがかかる感じだ。実際、解像感は従来比約25%向上しているという。
-そして今回は、X-Trans CMOSによるローパスフィルターなしによる高解像感に加え、さらに、新開発の「点像復元技術」を搭載。詳細は富士のコンファレンスレポートとして後日掲載するが、簡単にいえば、小絞りボケを演算で補正するもの。この機能を使うことで、F16でも高い解像感が得られるという。
-また、像面位相差方式により、世界最速の0.08秒の超高速AFを実現しており、撮像面位相差AFとコントラストAFを自動切り替えする「インテリジェントハイブリッドAF」も採用。さらに、世界初の「デジタルスプリットイメージ」まで搭載。
-ハイブリッドビューファインダーも、約236万ドット液晶を採用し、よりきめ細かな表示を実現している。
-掲載したものは、オプションのサムグリップなどが装着されているものだが、外観上の「X100」との違いは少なく、クラシカルな佇まいのボディーに仕上がっている。
-いまや他社からよりコンパクトなAPS機も登場しており、いま見ると結構大きな感じではあるが、この機種ではあえて、「X100」のスタイルを踏襲したデザインにしたという。
-操作した感じでは、やはり、ファインダーの見やすさとAFの速さが印象的。いずれも飛躍的に向上したというほどではないが、十分に軽快で心地いい撮影感覚を実現している感じだ。

-一方、今回のCESで「Best of CES」を獲得したのが「X20」。
-こちらは2/3型EXR CMOS搭載機「X10」の後継モデルなのだが、先代からの進化ポイントは多い。
-まず、イメージセンサーに、新開発の2/3型1,200万画素「X-Trans CMOS II」センサーを搭載。もちろん、ローパスレスで、像面位相差AF対応だ。
-従来、2/3型は「EXR CMOS」だったが、今回からは「X-TransCMOS II」になり、新画像処理エンジン「EXRプロセッサーII」を採用もあって、従来比で約20%の解像力向上と30%の低ノイズ化を実現しているという。
-さらに、”覗いて撮る”スタイルをCMでもアピールしていた「X10」と同じく、光学ファインダーは視野率85%のズーム式ファインダーを採用。
-ただ、今回は超薄型で透過率の高い「デジタルトランス液晶」を採用することで、ファインダーの明るさを損なうことなく、情報表示を実現。
-実際に見てみると、残念ながら、ファインダー視野率が85%程度と低い点はそのまま。
-また、情報表示は、ブース内くらいの明るさでは、自動的にグリーンもしくは赤になり、しかも、画面内にオンスクリーン的に表示されるので、便利にはなったが、どうもやや違和感がある。明るい場所では、情報表示が白になるというが、それを試すことができないこともあって、ブースでの印象はもう一息だった。
-なお、レンズは光学手ぶれ補正式でF2.0〜2.8の28〜112mm相当のマニュアル4倍ズームを踏襲。
-ボディーカラーはブラックに加え、シルバーも用意されており、このシルバーがなかなかよく、「X100S」の小型版的なクラシカルな雰囲気を醸し出していた。

-ブース内では、新開発の「X-Trans CMOS II」や、点像復元技術の紹介などもあり、独自センサーやアルゴリズムによる高画質化をアピール。
-昨年のCESでは、「X-Pro1」が登場し、注目を浴びたが、今年はまた、新開発の「X-Trans CMOS II」や点像復元技術が、上位機種に展開される可能性が高く、なかなかに楽しみな展開になりそうだ。




01/09
(水)
【CES 2013 現地レポート 初日編】

-米国最大の家電系イベント「CES 2013」が、本日8日に開幕した。
-今回のCESでは、正直なところ、これといった目玉商品がある感じではないが、それでも、会場は今年のデジタル家電の動向を感じ取ろうと、多くの来場者が訪れていた。
-また、米国最大のカメラ系イベント「PMA」がCESと一体化したこともあって、カメラ系の新製品も続々登場。初日には、あらたにミラーレス機市場に参入するメーカーも現れるなど、結構楽しめるイベントになった。
-まず初日編では、今回のデジタルカメラ系での注目モデルからレポートしよう。



●米 ポラロイド
同社初のレンズ交換式モデルとしてAndroid OS搭載ミラーレス機「iM 1836」と「iM2132」「iM1030」を公開
小型の18メガセンサーでマウントは独自。アダプター経由でマイクロフォーサーズ用レンズの利用も可能に

-75周年を迎えるポラロイド社は、今回のCESで同社初のレンズ交換式モデルを発表した。
-モデルは2ラインあり、メインはAndroid 4.0採用の「iM1836」と、通常OSモデルのWiFi搭載機「iM2332」、WiFiなしモデル「iM1030」を公開した。
-現時点ではまだ詳細な仕様などは公開されていないが、18メガセンサーを採用している点と、マウントアダプター経由でマイクロフォーサーズ用レンズが利用できる点、WiFi機能を搭載モデルがある点などは告知されている。

-実は昨年あたりから、ミラーレス市場に新規参入するメーカーがあるという話があり、メーカーが特定できないため、噂レベルになっていたのは事実。
-そして今回、満を持して、ポラロイドが、同社初のレンズ交換式をCESで初公開した。
-ブースでは、75周年を迎える記念モデル的な意味合いもあって、名機「SX70」などとともに、ポラロイド社にとってエポックメイキングなモデルになるものとしてアピールしていた。

-ブースで最初に、Android OS 4.0ベースの「iM 1386」を見たとき、昨夜徹夜だったこともあって「ブース間違えたかな?」と思ってしまった。
-なにせ、そこにあったのは、某「Nikon1 J」シリーズ?と思えるほど似通ったデザインとサイズのモデルだったからだ。さらに標準ズームの「10〜30mmF3.5〜5.6」は、まさにNikon1用そのものといった感じだ。
-もちろん、よくよく見ると、搭載OSも違うし、操作部も異なる。レンズのブランド名もPoraroidになっている。
-しかし、ここまで似たデザインで大丈夫かな?と心配になるレベルであることは確かだ。
-コンパクト機ではAndroid OS搭載機が徐々に登場してきているが、レンズ交換式モデルでは今回のモデルが初めてのチャレンジになる。
-ブースでは実機に触れることができ、電源も投入できたが、まだ充電途中のためか、Poraroidのロゴマークはできるものの、いわゆるAndroid OSの画面には切り替わらなかったのが残念。
-なお、リリースによると、ディスプレイはタッチ式の3.5型タイプを採用。もちろん、WiFi経由でPtoP接続にも対応。Android OSは4.1対応で、同OSのアプリを経由して、スマートフォンやネットへのアップロードも可能だ。
-発売は2013年の第一四半期に発売予定。価格は399ドルを予定しているという。

-気になるレンズマウントについては、付属の変換アダプターを介してマイクロフォーサーズ用レンズが装着できると説明されている。
-だが、マウントそのものは、とくにニュースリリースに明記されていることはない。爪の位置から見て、Nikon1マウントではないことは確か。かといって、信号ピンがきわめて多いこともあって、SAMSUNGのNXマウントでもない。となると、おそらくはオリジナルのマウントと考えた方がよさそうだ。
-また、イメージセンサーについても「18メガ」と画素数は書かれているが、サイズは言及されていない。実際、レンズを外してセンサーを見てみると、かなり小さく、PENTAX Qシリーズと同じ1/2.3型くらい(?)にも見える。
-逆に、信号ピンのレイアウトから見ると、これ以上大きなイメージセンサーを搭載することができない。
-ただ、このサイズのイメージセンサーで「10〜30mm」では、明らかな望遠ズームになってしまう点は、なんとも、しっくりこない。
-そもそも展示機のレンズは、マウント側にレンズが無く、完全なモックアップ状態だった。

-通常OS搭載機でWiFi内蔵の「iM2132」も展示されており、こちらは普通に動作していた。
-コンベンショナルなモデルだけに、ホールド感や操作性も自然な感じだ。
-レンズを外してみたところ、マウントもイメージセンサーも、同様だが、レンズは入っており、背面液晶での動作も確認できた。
-感覚的には、本格的なミラーレス機というよりも、「PENTAX Q」的なレンズ交換ができるコンパクトカメラといった位置づけのモデルといえそう。
-ただし、PENTAX Qのようにコンパクトではなく、液晶モニターも3.5型を搭載するなど、センサーサイズの割に大きなボディーともいえる。
-なお、市場価格は349ドルを想定。発売時期は未定だが、そう遠くないタイミングのようだ。

-WiFiなしの「iM1030」も外観上は同等。だが、カラーリングの関係か、こちらのほうがオシャレなイメージがするから不思議。
-液晶表示のGUIも比較的やさしい雰囲気があり、女性ユーザーやファミリーユーザーにも好まれそうだ。
-WiFiなしモデルのため、価格的にはレンズ付きで299ドルを想定。発売時期は未定。



●ニコン
-ニコンは今回、レンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon1」を2機種同時発表。純粋なカメラ系展示では、CESのなかでも最大級のブースを構えて展開していた。
-ここアメリカでのニコン人気は絶大で、初日から多くの来場者がブースを訪れていた。

-開催前日に発表されたNikon1 Jシリーズの最新モデル「J3」。
-昨年発売された「V2」が、「V1」よりワンランク上のポジションになったこともあって、Jシリーズはこれまでのエントリー系からNikon1の中核モデルへと格上げされた感じだ。
-そして今回、Jシリーズのコンパクトボディーに「V2」のセンサーや処理エンジンを搭載、メタル外装により高品位化が図られた「J3」は、まさにNikon1を代表するモデルというイメージになった。
-ブースで実機を手にしてみても、従来のJシリーズよりも明らかにワンランク上質なモデルになった印象だ。
-外装の仕上げもきれいで、適度で品のいい高級感を備えた感じだ。
-動作も非常に高速でAFもきびきびした感じで、ブースの撮影コーナーで使っただけでも、軽快感が向上している感じだ。
-また、マニュアルズーム化によりコンパクトになった10倍ズームと組み合わせたときのバランスもよく、ようやく1インチモデルらしい小型軽量さが体感できるモデルになってきたという印象だ。

-従来のJシリーズに代わるエントリー系モデルとして登場した「Nikon1 S1」。
-こちらもなかなかに質感があり、エントリー機にありがちなチープな感覚はない。
-動作も軽快でストレスもなく、なかなかに好感触。また、WiFiアダプターが使えるようになり、スマートフォンなどとの連携を図りやすくなって点もいい。ただ、アダプター装着時にはやや出っ張りがあるため、本当はWiFiを内蔵して欲しかった感じだ。

-「J3」「S1」と同時発表された新レンズ「1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6」と「1 NIKKOR VR 6.7-13mm f/3.5-5.6」も展示されていた。
-なかでも、10倍ズームとは思えないほどコンパクトな「1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6」はなかなかに魅力的。ただ、ボディーが手頃な分、レンズが割高に感じてしまう部分もあり、難しいところもある。
-一方、「V2」などで本格的な作画を楽しみたい人には16〜35mm相当の超広角ズーム「1 NIKKOR VR 6.7-13mm f/3.5-5.6」の登場はなかなかの朗報。超広角ズームは意外に出番が少ないが、高価で嵩張るレンズが多いわけだが、このサイズと価格帯(実売6万円台)なら欲しい人も多いだろう。
-いずれも、外観色はシルバーとブラックが用意されており、どちらも高級感のある仕上がり。ボディー色とのマッチングでレンズが選べる点も、Nikon1のように気軽に持ち歩くシステムには重要なポイントだ。



●キヤノン
独自スタイルのクリエイティブ系WiFi搭載コンパクト「PowerShor N」を出展
-キヤノンは昨年のCESで「PowerShot G1X」を発表するなど、近年はPowerShot/IXY系発表の場という感じになりつつある。
-そして今回は、ちょっと奇抜なデザインの「PowerShot N」を、このCESでお披露目した。
-同社は数年に一度、コンパクト系でやや実験的な試みしたモデルを市場に投入して、技術的なチャレンジや市場での反応を見ることがあるが、今回の「PowerShot N」もその色彩が強いモデルといえる。
-最初、ニュースリリースで見たとき、「なんとも不思議なデザインと操作性のモデルだなぁ〜」と思ったが、実機を見ると、さらにその感が強くなった。
-それと同時に、ユニークでチャレンジングだが、「誰に向けたモデルなんだろう?」という疑問も沸くてしまった。

-ブースの一角に「PowerShot N」専用エリアが設けられており、なかなかに力の入った展開。
-まず、カメラの基本スペックとしては、12メガのCMOS搭載で光学8倍ズームと、比較的こなれたもの。
-ただ、実機を見てみると、コンパクトカメラからシャッターボタンやズームボタン、グリップ部などをすべて省いた、独特なスクエアデザインが、とても印象的で、スタイリッシュ。
-もちろん、WiFi内蔵機なので、WiFI経由でスマートフォンからの遠隔撮影もでき、スマートフォンの画面からの撮影操作もできる。

-だが、ここからが問題。完全なタッチ操作メインのモデルなのは容易に理解できるが、さて実際に手にしてみたものの、まず、電源の入れ方がわからない・・・。シャッターの切り方も、わからない。


-まず、電源はカメラに向かって、右側面上側に、小さなメインスイッチがあり、それを押すと起動する。
-反対側の側面には、一番上にクリエイティブ系撮影モードへの切り替えレバー、その下がWiFiによるスマートフォントの連携用ボタン、その下には再生ボタンがある。その中央には、ストラップ取り付け部もあり、両吊もできそうだ。
-そして、ズーミングはやはりレンズの周囲にある、一番ボディー側のリングでの操作だった。

-シャッターボタンは、タッチ操作専用・・・と思って、撮影していると、説明員が「ここだよ」と、ズームリング前の細いリングを指さすが、回してもシャッターは切れない・・・。
-そしてよくよく聞くと、そのリングを軸方向に向かって押せば、シャッターが切れるという。
-しかも、スクエアデザインなので、どの方向からでも、軸の中心方向に押せばシャッターが切れるので、液晶を開いて、ローアングルやハイアングルで撮影しているときで、シャッターの操作自体は変わらないわけだ。
-もっとも、スマートフォン世代のユーザーなら、タッチ操作だけで撮影するのが当たり前なので、”物理的な”シャッターやズームリングを探すということ自体、しないかもしれない。
-操作しながら、「やはり自分はデジタル旧人類なんだなぁ」と思う反面、そんな世代にも配慮したデザインをするところが、なんともキヤノンらしく、カメラメーカーらしいのだと思って、ちょっとホッとしてしまった。

-この「PowerShot N」には、クリエイティブ撮影モードが搭載されており、ブースのデモ機も、そのモードに設定されていた。
-この切り替えは、ボディー側面のレバーで簡単にできるわけだが、レバーは、「フルAUTO」か「クリエイティブ撮影モード」かの二択になっており、かなり大胆な扱いになっている。
-このモードは、一回シャッターを切ると、カメラがそのシーンに対して、露出やホワイトバランス、カラーモードやフレーミングなどを自動的に変化させて、そのバリエーションカットを一気に撮影して、画面に表示するもの。
-処理は結構高速で、まさに瞬時に各バリエーションカットが表示されてゆくので、ストレスはない。
-その画像はすべてがメモリーカードに記録されており、再生時には一つの被写体に対してのクリエイティブ系カットがフィルダーにワンセットとして保存されているようなスタイルになっている。
-ユーザーは撮影直後や再生画面で、自分好みのものを選んで利用すればいいわけだ。
-これなら、カメラに不慣れな人でも、結構、自分の好みのクリエイティブな雰囲気の写真を得ることができるわけで、これまでのアートフィルター系のものから、一歩進んだ展開といってもいいだろう。

-また、基本ボディーは、上記のブラック、もしくはホワイトなのだが、専用オプションをボディーの下半分に装着することができ、模様や色をカスタマイズすることもできる。これはシンプルだが、なかなかに魅力的だ。
-なお、このカバーは、ホワイトには上記の縞模様、ブラックボディーにはブルーが最初から付属するという。
-ただ、難点もあり、液晶モニターは90度までしか、可動しないこと。つまり、自分撮り時に液晶を利用できないわけだ。ヒンジの機構上、難しいのかもしれないが、ユーザー層を考えると、なんとも残念だ。
-とはいえ、奇抜さの中にも、カメラメーカーならではのこだわりや真面目さ感じる、とても挑戦的なモデルであることは間違いない。
-まずは、このモデルが成功し、その後継機として、液晶が180度回転し、もっと広角からの12倍超のズームを搭載した、防塵防滴で、より薄型の第二世代の「N2」(?)が登場すれば、スマートフォンユーザーにとっても、より魅力的なモデルになりそう。
-だが、まずはキヤノンのような大手メーカーが一番苦手な斬新なプロダクトに果敢に挑んで、製品化にこぎ着けた点を、素直に喜びたい。



●ペンタックスリコーイメージング
同社初の1/1.7型12メガCMOS搭載高級コンパクト「MX-1」発表。米国での「PENTAX Q10」100色展開も開始
-ペンタックスリコーイメージングは今回、CESのメイン会場にはじめてブースを出展。Ricohブランド、PENTAXブランド双方のデジタルカメラなどを積極的にアピールしていた。
-同社ブースは、メイン会場にあり、ソニーブースに隣接した場所での展開。昨年は「PMA@CES」での出展だったが、今年はより製品をアピールしやすいメイン会場に移動しての本格出展だ。
-今回の目玉は、やはり高級コンパクト機「MX-1」もさることながら、米国イベント的には、日本国内で展開中の「PENTAX Q10」の100色展開のほうが強いインパクトを持って受け入れられている。

-今回のCES向けに発表された、事実上、同社初の高級コンパクト機「MX-1」。
-本機は1/1.7型12メガ裏面照射型CMOSセンサーを採用した、大口径ズームレンズ搭載モデル。
-レンズは、開放F1.8〜2.5と大口径な28〜112mm相当4倍ズーム搭載。
-ボディーは、真鍮製外装のクラシカルだが品のあるデザインを採用。サイズ的には、1/1.7型機としてみると、結構な横幅があるものの、持ちやすいモデルに仕上がっている。
-実機を見てみると、いかにも細部にこだわるPENTAXらしい製品に仕上がっており、なかなかに高品位。
-また、外装は昔ながらの真鍮素材になっており、使い込んで、塗装が薄れてくると、金色の真鍮が顔を見せるという、きわめてオタッキー本格的で心憎い仕様になっている。その姿は同社Webページで見ることもできる。

-ボディーカラーはブラックとシルバーが用意されており、同じデザインのボディーとは思えないほど、印象は異なる。ここは好みが分かれるところだろう。
-背面ディスプレイは3.0型約92万ドットの上下可動式を採用。
-もちろん、ストロボも内蔵しており、ボディー左のストロボ部上部カバーには、機種名などが彫り込まれている。
-ボディー前面の機種名「MX-1」のロゴは、もちろん、銀塩一眼レフの名機「MX」と同じロゴになっているなど、カメラ好きの心をくすぐるポイントをよく心得ている。
-また、操作部もダイアル操作がメインになっており、アナログ感覚での操作も可能だ。
-本来、この高級コンパクト系の路線は「PENTAX Q」シリーズでカバーするのでは?という感もあったが、「Q10」になって、ややエントリー指向が強くなったこともあって、今回の「MX-1」の登場はなかなかにタイムリーな感じもある。
-ただ、難をいえば、この高級コンパクトカテゴリーは市場が伸びているとはいえ、もともと、それほど大きくはないところに、各社の新製品がひしめき合う状況。そのなかで頭角を現すような機能や特徴がやや少ないところ。
-また、身内のライバルである「GR」との兼ね合いもあり、なかなか自由に動きづらい状況なのかもしれないが、もう一息インパクトが欲しいところもあった。

-日本ではいまやPENTAXを代表する展開になっている、超豊富なカラーバリエーション。
-日本国内では「PENTAX Q10」を中心に展開中だが、実は海外での展開はしていなかった。
-だが、今回、アメリカ国内での「PENTAX Q10」の100色展開に踏み切った。
-実際、100色のカラーバリエーションは、製造パーツの在庫管理や受注システム、カタログなどと色が異なるといったクレーム処理といった、実にさまざまな懸念材料があり、そう簡単にできるものではない。
-だが、同社はこれまでの日本国内展開でのノウハウなどをベースに、今回実施に踏み切った。
-米国では同社のネット販売のみ展開にすることで、実現にこぎ着けたという。
-ただ、米国ではネットで購入したものの返品制度が充実しているため、購入した後でも、一定期間内であれば、返品ができるシステムになっている。
-今回の米国展開でも、その点が最後まで懸念材料として残ったが、米国は大きな市場であり、販売店などの流通を介さないことでリスクを軽減するなどし、ようやく実現できたという。

-一眼系では、ボディー、レンズともに、新製品はナシ。
-ただ、今回は純正ストロボとしてG,N.36のクリップオンタイプ「AF 360 FGZ II」をひっそりと発表。もちろん、上下左右のバウンス撮影も可能だ。同機は2013年発売予定という。

-リコーブランド関係での出展では、昨年秋のフォトキナで技術展示された全周カメラが、大幅にコンパクト化され、WiFiまで搭載されて、より現実的なものとしてアップデートされていた。
-これはボディー両側の全周魚眼レンズを使って、まさに360度全周を撮影するもの。そのデータを元に、QTVR的なバーチャル空間で、静止画や動画を楽しめる世界だ。
-今回、ボディーが大幅に小型でスタイリッシュになったうえ、WiFi経由などでスマートフォンからアクセス。撮影はもちろん、専用アプリ上で本機の画像をスクロールして楽しめるといった試みをアピール。これはなかなかに楽しくて便利で、けっこうなインパクトがあった。

※適時アップデート中。




01/08
(火)
【CES 2013 現地レポート 前日編】

-米国最大の家電系イベント「CES 2013」が、明日8日(現地)に開幕する。
-米国最大のカメラ系イベントであった「PMA」が、昨年よりCESと一体化したこともあって、カメラ系の新製品が早くも目白押し。
-下記の新製品ニュースでもわかるように、今回のCES向けに約50機種あまりの新製品が前日に発表されており、かなりに賑わいを見せている感じだ。
-とはいえ、1月末に日本の「CP+2013」が控えていることもあって、一眼レフやミラーレス系の”超大物”は登場していないが、「DP3 Merrill」や「Nikon1 J3」「X100S」「X20」「PowerShot N」など、注目される製品も数多く登場した。
-今回は前日編として、前日の会場の雰囲気と、前日に開催されたソニーのプレスイベントについて簡単にサポートしよう。



-毎年1月はじめにラスベガスで開催される「CES」。今年は1月8日から11日までの4日間、ラスベガスコンベンションセンターを中心に、市内のホテルの各会場を使って、盛大に開催される。
-すでにプレイベントは5日くらいから開催されており、前日である7日には大手家電系メーカーがプレス向けイベントを開催していた。
-今回は飛行機の預けに持つが届かないといったアクシデントもあり、夕方5時から開催されるソニーのプレスイベントに出席することにした。
-会場周辺は、すでにCESムード一色。会場の壁面には出展ブースの広告などが掲載されている。
-イベントの主役が家電やIT系だけに、カメラ系の看板が少ないのだが、本会場にペンタックス・リコーの告知を見ることができた。

-とはいえ、会場内はまだまだ設営の途中状態。
-夕方からプレスイベントを開催したソニーブースも、まだセッティング中で、展示カウンターの下に潜り込んで設営しているエンジニアの姿をみることもできた。
-プレスイベントのあるソニーブースは夕方から入場することができたが、他のブースはまだNG。隣がキヤノンブースなのだが、機材の設営は終えているものの、内容を知ることはできなかった。



-会場内でも屈指の大型ブースを構えるソニー。いまや、日本企業は、家電・IT系で海外メーカーに押されている状況だが、そのなかでソニーは意欲的な新製品を続々投入。そのため、プレス関係者の注目度も高いようだ。
-ソニーのプレスイベントは、

-イベントが開催される直前のカウントダウンの時間には、ソニーの”ものづくり”を代表する製品がビデオで紹介されていた。
-そのなかでも、昨年発売されたフルサイズコンパクト機「Cyber-shot RX1」が、その中の代表格として紹介されており、その組み立て工程(といってもラインではないが)では、どれだけ人の手がかかる、緻密なものづくりが行われているのかと繰り返し紹介していたのは、とても印象的。「RX1」の1オーナーとしてもちょっと誇らしかった。

-もちろん、今回のCESでのソニーの主役はカメラではなく、4K対応のBRAVIAであり、今回初お披露目となったスマートフォン「Xperia Z」である。

-プレゼンテーションのなかでは、スマートフォントの連携という形で、WiFi機能を新搭載した8倍ズーム機の新製品「Cyber-shot W80」が紹介されていた。
-本機はWiFi機能を内蔵したCyber-shotの中核モデルであり、同社がこのクラスにWiFi搭載機を投入するのははじめてのこと。
-同機とXperiaなどと組み合わせることで、スマートフォン側でのカメラ設定や撮影、撮影画像のスマートフォンへの記録などが可能になるという。
-なお、今回はα/NEX系の新製品はいっさいナシ。こちらは「CP+2013」までお預けという感じか。

-プレゼンステージ終了後は、ブース内の展示製品を自由に見ることができた。
-「WX80」はすでにブース内に展示されており、WiFi内蔵といっても、もはや大きくも厚くなるわけではなく、いわれなければWiFi搭載だと気がつかない製品に仕上がっている。
-このモデルは、16メガの裏面照射型CMOSを搭載した「WX」シリーズで、米国では機能重視のクラスといえる。
-ただ、このモデルの日本国内での展開は未定。日本では8倍ズームでは弱いという判断なのかもしれない。

-やはり米国ではコスト面が厳しいこともあり、米国でのCyber-shotの中心は、まだCCDモデルの「W」シリーズ。
-今回は「W730」と「W710」を現地で発表していた。いずれも、16メガCCDモデルで、「W730」が8倍、「W710」は5倍ズームとなる。
-正直、WXシリーズを見慣れていると、パッと見た目は似通っているが、やはりコスト重視という雰囲気が漂うのは致し方ないところだろうか。
-また同社は今回、カメラの外装に装着できるソフトな一体型スーツ(?)を用意しており、これがなかなかいい。
-すでに他社でも発売しているアクセサリーだが、安価にホールド性を向上させ、傷を防げる上、見た目のなかなか新鮮。シンプルなアクセサリーだが、ちょっといいかな?と思わせる魅力があった。

-北米では、高倍率モデルと防塵防滴モデルが高い人気を博している。これは以前からその傾向があったが、近年はスマートフォンでは実現が難しく、デジタルカメラを買う理由として顕著になりつつある。
-今回は、さりげなく、2,010万画素と20メガ超のCCDを搭載した26倍ズーム機「H200」と、Cyber-shotがやや苦手としていた10m防水のタフ系モデル「FT1」(16メガCCD4倍ズーム)を発表。
-正直、H200はともかく、FT1はやや個性に欠ける感じがあるのがやや残念だった。

-同社今回、同社コンシューマー向けで初となる「4K」ビデオカメラを参考展示。
-といっても、いきなり普通のビデオカメラが一気に4Kの時代になるわけではなく、コンシューマー向けといいながらも、実際にはプロシューマーを強く意識した、かなり本格的なスタイルになっていた。
-もっとも展示されているのは、完全なモックアップ。しかも、詳細な説明はなく、説明は1行だけで、記録フォーマットは「XAVC」を採用するという点のみ。
-ブースで取材したところ、発売は2013年の年内を予定しており、価格帯は未定だが、それでもコンシューマー向けという限りは100万円を超えることはないだろうという。

-もちろん、同社はすでに外付け4Kレコーダーとの併用で、4K撮影ができる、NEXマウントの「NEX-FS700」を発売しており、4KでのRAW記録までサポートしている。
-だが、今回のコンシューマー機は、同機とは異なるイメージセンサーを採用し、レンズも固定式で、望遠側は500mm相当以上までをカバーして、パワーズームでの撮影ができるものをターゲットにしているという。
-もちろん、4Kの世界は、テレビやプロジェクターを含め、まだまだ高価で、そう簡単に手が届かない世界ではあるが、徐々にでも、手の届きそうな価格帯の製品が登場してくれれば、4Kを体験したいという人が増えることは確実だろう。

-今回、同社は4Kテレビを大々的にアピールしていたが、そのなかでも一見の価値があるのが、84インチ4Kテレビでの静止画表示。
-4Kでの表示デモは多数あるのだが、そのなかで、同社がサポートをしている世界規模のフォトコンテスト「World of Photo Arts」のなかの作品を表示しているところがあり、その迫力は、他の比較サンプル然とした映像とは別格。
-それを見ると、とにかく立体感と臨場感があり、それでいて、妙に輪郭を強調したような感じもなく、実に素直で素性のいい映像をみることができる。
-このテレビは168万円もする、なかなかに手の届かない世界の製品ではあるが、この映像を見てしまうと「自分の作品をこれで楽しんでみたい!」という衝動に駆られる人に少なくないだろう。





●シグマ
75mm相当の望遠レンズとなる高性能な50mmF2.8を搭載したマクロ撮影も可能な
DP Merrillシリーズの第三弾、APS-C 4,600万画素FOVEONセンサー搭載機「DP3 Merrill」発表

-DP Meriillシリーズの第三弾となる、75mm相当の望遠レンズ搭載機「DP3 Merrill」。
-レンズに新開発の50mmF2.8を搭載。35mm判換算で75mmレンズ相当に。開放からシャープな画質を実現。
-最短撮影距離は22.6cmと至近距離での撮影が可能。最大倍率は1:3と本格的なマクロ撮影も可能に。
-イメージセンサーは、現行のMarrillシリーズと同じ、23.5×15.7mmのAPSサイズ FOVEON X3センサー。4,800×3,200ピクセル×3層。記録画素数は4,400万画素。
-画像処理エンジンは「TRUE II」を2つ搭載したデュアルTRUE II」に。
-レンズは50mmF2.8。SLDガラス1枚とガラスモールド非球面レンズ1枚を採用。
-背面ディスプレイは3.0型約92万ドットTFT液晶を採用。
-連写速度は秒4コマ。RAW時でも最大連続7枚の撮影が可能に。RAW+JPEG撮影にも対応。
-サイズは121.5×66.7×80.6mm。重さ約400g。
-オープンプライス。2月発売予定。

●シグマ
FOVEONセンサーのポテンシャルを生かした階調豊かで切れ味のいい
モノクロ画像が生成できる専用RAW現像ソフト「SIGMA Photo Pro Monochrome Mode」発表

-各画素ごとに輝度情報を備えているFOVEON X3センサーの特徴を最大限に生かした、本格的なデジタル・モノクローム画像を生成できる、純正RAW現像ソフト「SIGMA Photo Pro 5.5」の新機能に。
-ベイヤー配列センサーと異なり、FOVEON X3は、各画素毎に輝度情報と色情報を備えているため、一般的なカラー画像からのモノクロ変換とは異なるレベルでのモノクロ画像の生成が可能に。
-通常の輝度情報のみでのモノクロ化に加え、カラー情報を利用してRGBのバランスを調整したモノクロ化も可能。モノクロフィルの感色性やモノクロフィルター効果を超える自由度のあるモノクロ化が可能。
-銀塩フィルム的な粒状感を表現できる「フィルムグレイン」機能も搭載。粒子の「大きさ」「粗さ」を設定可能。
-さらに、色情報がなくなるため、高感度時での色ノイズの影響を受けないため、ISO1,600〜3,200クラスの超高感度でも実用十分なモノクロ画像に。
-ソフトの基本的な操作画面は、現行の「SIGMA Photo Pro」と同等。次回のVer.5.5より、モノクロモードとして搭載。
-対応機種は、「SD1」「SD1 Merrill」、「DP1 Merrill」「DP2 Merrill」「DP3 Merrill」。RAWデータのみ対応。
-2月公開予定。



●ニコン
世界最速のAF追従で秒間15コマ、AF固定で秒60コマのフル画素
超高速連写を実現した1,425万画素1インチCMOSセンサー搭載ミラーレス機「Nikon1 J3」発表

-レンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon1」シリーズを拡充。
-従来の「J」シリーズボディーをベースに、「V2」で搭載した新CMOSセンサーを搭載。
-イメージセンサーは、73点位相差AFと135点コントラストAFを搭載した「スーパーハイスピードAF CMOSセンサー」を搭載。
-世界最速のAF追従でフル画素で秒15コマ(連続約22コマ)、AF固定では秒60コマ(連続約20コマ)もの超高速連写が可能。
-ボディー前面に金属素材を採用することで高級感を強調したデザインに。
-オプションのワイヤレスモバイルアダプター「WU-1b」が利用可能。WiFiにも対応。
-AFは像面位相差とコントラストAFの「アドバンストハイブリッドAFシステム」を採用。
-画像処理エンジンは、新画像処理エンジン「EXPEED 3A」を搭載。
-背面ディスプレイは、3.0型約92万ドットTFT液晶を採用。
-動画撮影は1080/60iのフルHD。
-ボディーカラーはレッド、ホワイト、ブラック、シルバー、ベージュの5種。
-大きさは約101.0×60.5×28.8mm。重さ約244g。
-オープンプライス。2月発売予定。

●ニコン
GUIを改良し操作性を向上させた
1,011万画素1インチCMOSセンサー搭載エントリー系ミラーレス機「Nikon 1 S1」発表

-Nikon1シリーズのエントリー機となる新ラインナップ「S1」。
-ベースモデルはほぼ「J」シリーズだが、丸みを帯びたデザインになっており、カラーリングも女性ユーザーを意識したものをラインナップ。
-イメージセンサーは「J2」と同じ1インチの1,011万画素CMOSセンサーを搭載。
-基本機能も、「J1」とほぼ同等になっているが、液晶上でのバーチャルダイアル「ロータリーマルチセレクター」を採用することで、より感覚的な操作感を実現。
-高速AFや高速連写機能などは「J2」のものを踏襲。スロービュー機能も搭載。
-オプションのワイヤレスモバイルアダプター「WU-1b」が利用可能。WiFiにも対応。
-AFは像面位相差とコントラストAFの「アドバンストハイブリッドAFシステム」を採用。
-画像処理エンジンは、新画像処理エンジン「EXPEED 3A」を搭載。
-背面ディスプレイは、3.0型約46万ドットTFT液晶を採用。
-動画撮影は1080/60iのフルHD。
-ボディーカラーはピンク、レッド、ホワイト、ブラック、シルバー、カーキの5種。
-大きさは約102.0×60.5×29.7mm。重さ約240g。
-オープンプライス。2月発売予定。

●ニコン
レンズ交換式10倍ズームで世界最小を実現した
CXマウント用高倍率ズーム「1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6」発表


●ニコン
Nikon1シリーズ用交換レンズ初の
18〜35mm相当の超広角ズーム「1 NIKKOR VR 6.7-13mm f/3.5-5.6」発表




●富士フイルム
APSサイズの16,3メガX-Trans CMOSIIを新搭載
25%の解像感向上と30%の低ノイズ化を実現した高級コンパクト機「X100s」発表

-APSセンサー搭載高級コンパクト機「X100」をベースに、新開発の「X-TransCMOS II」を搭載した改良モデル。
-イメージセンサーに、APS-Cサイズで新開発の1,630万画素「X-Trans CMOS II」を搭載。像面位相差AF対応。
-独自の点像復元技術により、小絞りボケを補正。F16でも高い解像感を達成。解像感は従来比約25%向上。
-新画像処理エンジン「EXRプロセッサーII」を搭載。
-像面位相差方式により、世界最速の0.08秒の超高速AFを実現。撮像面位相差AFとコントラストAFを自動切り替えする「インテリジェントハイブリッドAF」も採用。
-センサー内蔵の位相差AF用画素の信号を使い、スプリットイメージ感覚で、左右にずれた像を一致させることでピント調整可能な世界初の「デジタルスプリットイメージ」を搭載。
-ハイブリッドビューファインダーは、約236万ドット液晶を採用。倍率は23mmレンズに最適化した0.5倍とすることで、全画面を一度に見渡せるファインダーに。
-レンズは23mmF2の単焦点タイプを採用。両面非球面レンズ1枚、高屈折率ガラス1枚を採用し高画質化。最短撮影距離は10cm。3絞り相当分のNDフィルターも内蔵。
-コーティングも「HT-EBCコーティング」により、ゴーストやフレアを軽減。
-フィルムモードはもちろん、アドバンストフィルター機能も搭載。
-大きさは約126.5×74.4×53.9mm。重さ約445g。
-オープンプライス。2月16日発売。

●富士フイルム
光学ファインダー内に撮影情報表示を追加
新採用の2/3型1,200万画素のX-Trans CMOS II搭載高級コンパクト機「X20」発表

-高級コンパクトカメラ「X10」の後継機となるプレミアムコンパクトカメラ「X20」。
-あらたに、新開発の2/3型1,200万画素「X-Trans CMOS II」センサーを搭載。ローパスレス。像面位相差AF対応。
-画像処理エンジンには、「EXRプロセッサーII」を採用。従来比約20%の解像力向上と30%の低ノイズ化を実現。
-像面位相差AFと新画像処理プロセッサーにより、世界最速0.06秒の超高速AFを実現。
-ファインダーは視野率85%のズーム式ファインダーを採用。超薄型で透過率の高い「デジタルトランス液晶」を採用。明るさを損なうことなく、ファインダー内に情報表示が可能な「アドバンスト光学ファインダー」を採用。
-レンズは光学手ぶれ補正式でF2.0〜2.8と大口径な、28〜112mm相当の4倍ズームを採用。
-背面ディスプレイは2.8型約46万ドット液晶を採用。
-フィルムモードはもちろん、アドバンストフィルター機能も搭載。
-大きさは約117×69.6×56.8mm。重さ約353g。
-ボディーカラーはブラックに加え、シルバーも用意。
-オープンプライス。2月16日発売。

●富士フイルム
コンパクトカメラ「FinePix XP60」「FinePix S8200」「FinePix T500」「FinePix JZ700」、国内向け発表
FinePix XP60 FinePix S8200
FinePix T500 FinePix JZ700

●米 富士フイルム
24〜1,000mm相当の光学42倍ズーム搭載した1/2型16メガEXR CMOS搭載機「FinePix HS50EXR」、24〜1,200mm相当の光学50倍ズーム搭載1/2.3型16メガBSI CMOS機「FinePix SL1000」、12倍ズーム16メガCCD搭載3インチ液晶機「FinePix T550」など日本国内未発表モデルを米国発表
FinePix HS50EXR FinePix SL1000 FinePix T550



●米 キヤノン
WiFi接続が可能な新スタイルの小型デジタルカメラ
1/2.3型12.1メガCMOS搭載8倍ズーム2.8型液晶機「PowerShot N」、米国発表


●米 キヤノン
WiFi機能搭載の8倍ズーム搭載16メガCCD機「PowerShot ELPH 130 IS」、5倍ズーム搭載16メガCCD機「PowerShot A2600」、乾電池駆動の5倍16メガCCD機「PowerShot A1400」、米国発表
PowerShot ELPH 130 IS PowerShot A2600 PowerShot A1400



●米 パナソニック
コンパクト機LUMIXシリーズの2013年春モデル10機種を一挙発表
防水・防塵タフモデル「FT5」「FT25」、20倍ズーム機「TZ40」「TZ35」、薄型10倍ズーム機「SZ9」「SZ3」、エントリー系スタイリッシュモデル「XS1」「FH10」「FS50」 、35倍ズーム機「LZ30」発表

TZ40 TZ35 FT5
FT25 LZ30 SZ9
XS1 FH10 F5



●米 ソニー
16メガ8倍ズーム搭載WiFi対応機「Cyber-shot WX80」、エントリー系CCDモデル「W730」「W710」
防塵防滴タフ系モデル「TF1」、2,010万画素CCD搭載26倍ズームモデル「H200」など、米国発表

WX80 W730 W710
FT1 H200



●米 オリンパス
14倍もの本格的な拡大撮影ができる顕微鏡モードを搭載したタフシリーズのフラッグシップ「TG-2 iHS」、タフシリーズの「TG-830」「TG-630」、コンパクトな24倍16メガ裏面照射CMOS機「STYLUS SH-50 iHS」、24倍ズーム搭載16メガCMOS機「STYLUS SZ-16 iHS」、24倍16メガCCD機「STYLUS SZ-15」など6機種を米国発表
TG-2 iHS TG-830 iHS TG-630 iHS
SH-50 iHS SZ-16 iHS SZ-15



●米 SAMSUNG
WiFi機能を標準搭載しスマートフォンなどとの連携を実現した”スマートカメラ 2.0”
18倍ズーム14.2メガBSI CMOS機「WB250F」、同CCD機「WB200F」、21倍ズーム16.3メガBSI CMOS機「WB800F」や「WB30F」「DV150F」「ST150F」など6機種を発表




●欧州 ペンタックス・リコー
開放F1.8〜2.5と大口径な28〜112mm相当4倍ズーム搭載
1//1.7型12メガCMOSセンサー搭載高級コンパクト機「MX-1」、欧州発表




※新製品多数で編集作業が追いつかないため、タイトルとリンク先と外観写真を先行して更新します。
各機種の詳細は後日追記します。




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