デジタルカメラ・ジェーピー

2011年02月09〜11日

CIPA

カメラと写真の総合情報イベント「CP+2011」

02/09
(水)
<CP+2011会場速報>(初日)
カメラと写真の総合情報イベント「CP+2011」開幕
-カメラと写真映像の総合情報イベント「CP+2011」が本日より開幕。
-初日の横浜は、早朝から小雪まじりの空模様。
-午前中の初の試みとして招待者とプレス関係者向けの「プレミアムタイム」に。入場者が限定されるため、会場内はさほど混み合うことなく取材も容易に。
-一般来場は12:00から。開場の12時には、会場入口に一般来場者、数百人が長蛇の列をつくり、かなり混雑した状態に。
-午後は天候も回復し、多数の来場者が訪れた。
-初日の来場者数は約9,000人前後で、昨年よりも多い人数に。


●ソニー
「α700」の後継機となるトランスルーセントシステムを採用「α中級機」を参考出品
スケルトンモデルを参考展示。新標準ズームや500mmF4G、フラッシュ、縦位置グリップを展示

-ソニーは今回、フォトキナなどでも参考出品している「α中級機」を、「α700」後継機として本格的に展示。
-従来はモックアップ然としたものだったが、今回は開発が進んでいることを証明する意味もあって、稼働するレベルと見られるスケルトンモデルを参考展示。
-それに併せて、新標準ズームや500mmF4G、ストロボ、縦位置グリップなども一緒に展示。
-ブースには自らがカメラ・写真愛好者である横浜市長 林文子氏も訪れ、詳細な説明を聞いていた。

新Eマウントのモックアップ 今年4種の発売を予定 Eマウント参入のメーカーも展示
タムロンのEマウントレンズ シグマの
Eマウントレンズ「30mmF2.8」
ツァイスのEマウントレンズ
Eマウントの新ロードマップも公開 2011発売レンズの焦点距離も公開 新型Cyber-shotも展示
-NEXなどミラーレス機用のEマウントレンズのモックアップも展示。
-2011年は4種の新レンズが登場。参考展示品も製品に近い雰囲気。
-今回、Eマウント仕様の無償開示にあわせて、タムロン、シグマ、ツァイス、コシナのEマウント向け製品も展示。
-2011年発売のEレンズの、具体的な焦点距離も公開。広角単焦点は「24mm」、望遠ズームは「55-200mm」、マクロは「30mm」、ポートレートは「50mm」を予定。



●HOYA
中判一眼レフ「PENTAX645D」用中望遠レンズや
一眼レフ用GPSアダプター、新ラインのコンパクトカメラを参考出品

-同社は「CP+」会場での参考出品として、中判デジタル一眼レフ「PENTAX 645D」用の中望遠レンズを参考出品。モックアップを展示。詳細は未公開。同レンズは2012年発売予定。
-デジタル一眼レフ用GPSアダプターも参考出品。詳細は不明だが、「ふつうのGPS機能だけではなく、とても面白いことができます」とコメント。
-Optioシリーズの新シリーズとなるキュートな雰囲気のコンパクト機も参考展示。

-昨日発表の645D用超広角レンズ「smc PENTAX-D FA645 25mmF4AL[IF] SDM AW」、「K-5 Limited Silver」と「DA Limited Silver」、コンパクトカメラ「PENTAX Optio WG-1」「PENTAX Optio WG-1 GPS」を展示。



●ニコン
コンパクトカメラ「COOLPIXシリーズ」8機種を一挙発表
F1.8の大口径ズーム搭載機「P300」、裏面照射CMOS機「S9100」などを発表

-ニコンは3つのシリーズを提供。
-「COOLPIX S6100」は16メガ28mmからの7倍ズームを搭載薄さ約26.6mm。夜撮りキレイテクノロジーを搭載。3型46万画素タッチ液晶を搭載。タッチ操作での画像編集。ペット自動シャッターを搭載。女性にも持ち歩いて欲しい。3月発売。
-「COOLPIX S9100」。Sシリーズの最高峰。25〜450mm相当の18倍ズームを搭載。有効12.1メガ裏面照射型CMOSを搭載。連写機能を使い合成。カメラを好きな方向に振るだけで撮れるパノラマ合成。
-F1.8の大口径レンズを搭載した「COOLPIX P300」。高屈折率ガラスを採用し高画質化。PSAMの各モードを搭載。3型92万ドット液晶を採用。ダイアル操作を採用。一眼レフユーザーにも満足できる。
-エントリー機「COOLPIX S3100」。5種のカラーバリエーション。光学5倍ズームを搭載。3月発売。
-その他、4機種を発表。
-イメージキャラクターは木村拓哉氏。
※ミラーレス機の発表はナシ。



●キヤノン
新デジタル一眼レフ「EOS Kiss X5」「同 X50」、コンパクト機「IXY」「PowerShot」
EF超望遠レンズを出展。「EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×」を参考出品

-2月7日発表の新製品を一堂に展示。
-「EOS Kiss X5」「X50」やコンパクト機は、自由に触れる状態での展示に。
-「EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×」は参考出品でガラス越しでの展示のみ。

※ミラーレス機の発表はナシ。




●オリンパス
ZUIKOレンズ誕生75周年記念として
今年発売予定のマイクロフォーサーズ用「M.ZUIKO DIGITAL」レンズを参考出品

-オリンパスはブースで、ZUIKOブランドレンズ誕生75周年記念となる、「ZUIKO」ブランドのマイクロフォーサーズ用レンズ「M.ZUIKO DIGITAL」を参考出品。
-一昨日発表された、マイクロフォーサーズ賛同メーカー「カールツァイス」「シュナイダー」のマイクロフォーサーズマウントレンズも同社ブースで参考展示。



●シグマ
APSサイズ4,500万画素相当FOVEON X3搭載機「SD1」の稼働機を公開
Eマウント用「30mmF2.8」、「50-150mm」「120-300mmF2.8」「12-24mm」など多数の新製品を展示

-フォトキナで公開された、APSサイズ4,500万画素相当のFOVEON X3搭載デジタル一眼レフ「SD1」の稼働機を公開。ブースでは自由に手にとって、その感触を体感することができる。ブースには実写画像を用意されており、その卓越した高精細な映像を堪能することもできる。
-ソニーのEマウント用単焦点レンズ「30mmF2.8」も参考展示。コンパクトだがおとなしいスペックだ。
-昨日発表されたばかりの、「DP2x」「105mmマクロ」「50-150mm」「120-300mmF2.8」「12-24mm」など多数の新製品も展示。いずれもブースで手にし、その感触を知ることができる。



●タムロン
60周年記念レンズ「18〜270mm」「70〜300mm」のソニーα Aマウント用を展示
-タムロンは今回、60周年記念レンズ「18-270mm Di II VC PZD 」「SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD」をメインにした展開。
-今回新たに、両レンズのソニーαシリーズのA用マウントを参考出品。ブースではガラス越しに展示。
-同社の現行レンズは、各種レンズともに各マウント用が用意されているため、手持ちのカメラに装着しての体験が可能だ。



●リコー
今秋発売予定のGXR用Mマウントユニットのモックアップを参考展示
-リコーは先だって開発発表された、今秋発売予定のGXR用ユニットを参考展示。
-今回の「GXR用レンズマウントユニット」により、ライカMマウントレンズをGXRに装着可能。
-同ユニットは撮像素子や画像処理回路だけでなく、フォーカルプレーンシャッターも内蔵しているため、サイズは従来ユニットより大きめだが、比較的リーズナブルなものに収まっている。
-撮像素子は1,290万画素のCMOSセンサーを搭載。
-価格について未定だが、「現在のAPSセンサー搭載ユニットのA12とほぼ同じようなレベルになる」という。



●富士フイルム
APSセンサー搭載プレミアムコンパクト機「FinePix X100」
EXR CMOS搭載コンパクト機など今春の新製品を一堂に展示。「X100」は実機体感可能に

-昨日発表のAPSセンサー搭載のプレミアム・コンパクト機「FinePix X100」を展示。
-同機は稼働機が用意されており、実際に実機にふれることができる。
-台数が少ないため、一般来場が始まった12時過ぎには長蛇の列になっており、かなりの待ち時間が必要な状態。今回のCP+会場で一番の人気といえそうだ。
-ブースにはEXR CMOS搭載コンパクト機を始め、3Dカメラなども多数用意されており、自由に体感することができる。



●パナソニック
ビューティレタッチ機能搭載の「LUMIX FX77」をはじめとした新LUMIXシリーズを展開
-今春の新製品を多数展開したパナソニックブース。
-なかでも、ビューティレタッチ機能搭載した「LUMIX FX77」と、小型ミラーレス一眼「LUMIX GF2」を強くアピール。
-先だって発表されたばかりの薄型デジタルフォトフレーム「MW-5」も出品。
-高画質なカメラ機能を搭載した「LUMIX Phone」もブースで展示。DoCoMo版とSoftBank版の両方が用意されており、実写画像も用意されていた。
-今年10年目となるLUMIXの進化が一目でわかる大型パネルも展示されていた。



●カシオ
多軸式新コンセプトカメラ「TR100」や
12.5倍ズーム搭載機「H20」をアピール。アートHDRギャラリーも展開

-カシオは先だって発表された新コンセプトカメラ「TR100」や「H20」などをアピール。
-ブースでは大きなステージで、独特なスタイルの「TR100」の大型模型を展開。
-「TR100」の実機も多数用意されており、人気も上々。独特な存在感があり、多軸式でさまざまなスタイルになる点を実際に試している人も多かった。
-ブース内では同社が推し進めている「HDRアート」や「ダイナミックフォト」をはじめとしたギャラリーを展開。
-Webでの変換サービス「イメージングスクエア」紹介スペースもあり、なかなか見応えのある展開だ。



●ゼネラルイメージング
DLPプロジェクター内蔵コンパクト機「PJ1」をアピール。投影体験スペースも開設
-GEブランドのデジタルカメラを展開するジェネラルイメージング。
-今回、ブース全体は「映育」「活写」というカメラ・写真による楽しさをテーマにした展開に。
-新製品として、近日発売のDLPプロジェクターを内蔵した14メガ7倍ズーム機「PJ1」と、防塵防滴仕様で気軽に振るHDムービーと静止画が撮影できる「DV1」をメインにした展開に。
-プロジェクター内蔵の「PJ1」は、投影体験ができるエリアが設けられており、実際に体感することできる。比較的近い距離での投影では、意外なほど明るくクリアだ。
-「和モダン」や「京モダン」などを展開する同社らしく、ブースでは、京都「宮脇賣扇庵」特製“和柄カメラケース”と、京都「昇苑くみひも」謹製“開運・招福ストラップ”を抽選でプレゼント中。



●ケンコー
Cマウント採用の1/2.3型センサー搭載レンズ交換式モデル
フルサイズ対応の超広角系ズーム「トキナー 17-35mmF4 Pro FX」参考出品
ケンコー設計の超小型反射望遠レンズ「400mmF8」「Samyang 35mmF1.4」を参考展示

-今年も多数の製品を出展しているケンコーブース。
-カメラ系では、フォトキナで参考出品された、Cマウント採用のレンズ交換式コンパクトカメラを参考出品。ブースではウィンドウ越しでの展示のみで、実機にふれることはできない。発売時期は今夏。価格はボディーのみで3万円前後を予定しているという。
-レンズ系ではフルサイズ対応の超広角系ズーム「トキナー 17-35mmF4 Pro FX」を参考出品。
-ケンコー設計の超小型反射望遠レンズ「400mmF8」も展示。Tマウントを採用しており、各社の一眼系に装着できる。マニュアルフォーカス専用。
-韓国のSamyangのフルサイズ対応大口径広角レンズ「Samyang 35mmF1.4」を参考展示。近日発売予定。マニュアルフォーカス専用。



●コシナ
「HELIAR Classic 75mmF1.8 SL II」
「Distagon T*1.4/35」「NOKTON 35mmF1.2 Aspherical VM II」など参考出品

-コシナは今回、多数の交換レンズを出展。
-一眼レフ用のマニュアルフォーカス専用望遠レンズ「HELIAR Classic 75mmF1.8 SL II」を参考出品。
-カールツァイスのフルサイズ対応大口径広角レンズ「Distagon T*1.4/35」を参考出品。
-超大口径のMマウントレンズ「NOKTON 35mmF1.2 Aspherical VM II」を参考出品。



●日本ビクター
超高速連写と高精細フルHD動画撮影が可能な「GC-PX1」を展示
4K×2Kムービーが撮影できる、次世代ハイブリッドカメラを参考出品。デモも展開

-日本ビクターは今回、先だって発表された超高速モデル「GC-PX1」をメインにした展示。
-さらに同機をベースにした、超高精細の4K2K動画が撮影できるハイブリッドモデルを参考出品。
-ハイブリッド系モデルながらも、短時間の超高精細な4K2K撮影が可能。
-さらに、本格的な4K2K動画撮影が可能な「4K2Kカムコーダー」も参考展示。



●DNPフォトルシオ
背面のタッチ操作を実現した8,000万画素の超高画質デジタルバック「IQ180」出品
-タッチ操作を採用した、8,000万画素の本格的なデジタルバック「PHASEONE IQ180」を出品。
-ブースでは実機の操作が可能。デジタルバック背面の液晶をタッチするだけで、撮影画像の表示選択や拡大、スクロール、各種設定が可能。
-まだ最終版ではない状態だというが、動きがきわめてスムーズで軽快。デジタルバックながらも、iPhone的な感覚で扱える点は実に新鮮だ。
-ふだん実機を見る機会が少ないモデルだけに、この機会にぜひ実機を体験しておきたい。





※アクセス集中でページを軽くする必要があるため、
2月8日以前の記事は、お手数ですが、こちらのバックナンバーをご覧ください。
よろしくお願いします。


02/10
(木)
※2月10日 13時現在、「CP+」によるアクセス集中のため、つながりにくい状態になっております。
「CP+」レポートを優先するため、現在、発表会レポートの写真を減らし、データを軽減しています。
申し訳ありませんが、発表会の詳細リポートは、各ページ内の「詳細ページ」をご覧ください。
よろしくお願いします。




<CP+2011会場レポート>(2日目)
カメラと写真の総合情報イベント「CP+2011」開催 UPDATE
-開催二日目の「CP+」。天候が安定したこともあって、会場は終始賑わいを見せていた。

-今回初の試みとなる、ビジネスユーザー向けイベント「ビジネスミーツ」。
-会場2階にある別会場で開催されたもので、基本的に一般来場者の入場ができない。
-ここでは、ふだん見ることができない、デジタルカメラを構成している内部パーツなどを担当しているメーカーなどが出品。
-電子デバイスの製品ロードマップなども公開されており、今後のデジタルカメラやデジタルイメージングの展開と可能性をすることができるきわめて貴重なイベントといえる。
-まだ業界内での知名度が低いこともあって、来場者は少なめだが、内容はなかなかに充実。
-とくに今回は中国の春節の重なったこともあり、中国や台湾などからのビジネス来場者が少なかったのが残念なところ。来年以降の展開に大いに期待したい。

-一日目の来場者数は、8,835人を記録。昨年は8,382人のため、前年比で105.4%に。



●ケンコー
女性が企画した「女の子にちょうどいい三脚」を開発展示
-スリックの女性企画者による「女の子にちょうどいい三脚」を展示。
-既存の小型三脚をベースに、おもにカラーリングを変更したカワイイ系のモデルに仕上がっている。
-会場に訪れた女性来場者から意見やコメントの寄せ書きもあった。
-まだ企画中のため、未完成な部分もあるが、今後の展開が期待される小型三脚だ。

露出倍数を可変できるNDフィルター「バリアブルNDX」を参考出品
-露出倍数が2.5倍から1,000倍まで可変できるNDフィルターを参考出品。
-原理的には、PL(偏光)フィルターを2枚重ねたものだが、そのままでは濃度が変わるだけなく、偏光効果や色が変化してしまうため、その部分への影響を極力抑えた製品になっている。
-露出倍数は2.5〜1,000倍ときわめて大きく、とても便利に使える。色の変化を考慮すると、実質的には450倍くらいまでが実用域だが実用十分。
-とくに、絞り込みによる光学回折を抑えてスローシャッターを切りたいときや、絞り効果を生かした動画撮影などにきわめて便利。
-まだ参考出品ということで、製品のサイズや価格、発売時期も未定。だが、ブースでは実機が展示されており、その効果も体感できるので、興味のある人はぜひチェックしておきたい。

アオリ撮影ができるマイクロフォーサーズ用レンズベビーを出品
-フォトキナで発表された、マイクロフォーサーズ用レンズベビーを展示。
-レンズベビー用レンズでのアオリ撮影はもちろん、前面にニコンFマウント用レンズが装着可能。
-ニコンマウント用マウント変換アダプターとしても利用でき、アオリ撮影も可能だ。
-ソニーNEX用Eマウントボディーに、ニコンFマウントレンズが装着できるアダプター「レンズベビー ティルトトランスフォーマー」も発表された。



●市川ソフトラボラトリー
高機能RAW現像ソフトのベータ版「SILKYPIX Developer Studio Pro5 Beta」をアピール
-純国産の高機能RAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio Pro5 Beta」を出品。
-ブースでは、同ソフトの新機能を中心とした、詳細な操作デモを展開。
-新機能の、自然で強力な高感度ノイズ処理機能やHDR機能などを実際に体感できる。
-すでに試用版が公開されているが、新機能など詳細がわかりにくい部分もあるため、ブースでデモを参考にしたい。
-なお、ブースでは「SILKYPIXオリジナルシール」も無償配布されていた。



●マンフロット
カメラ底部に装着できる小型軽量な簡易テーブルポッド2種を公開
-「Gitzo」「KATA」「National Geographic」などの著名メーカーを傘下におさめるマンフロット。
-フォトキナで発表された折りたたみ式サポーター「MP3-D」と、コンパクトカメラ用の「MP1-D」を国内発表。
-折りたたみ式の脚部の角度を変えることで自由なアングルになり、簡易テーブル三脚として十分な実力だ。
-いずれも軽量で携帯性も上々。「MP3-D」は丈夫でミラーレス一眼+標準ズームくらいまでカバーできそうだ。
-「MP3-D」は4,480円。「MP1-D」は2,980円。2月23日発売開始。



●TOAST-TECHNOLOGY
手軽に星野写真が撮影できる
重さ1.5kgと軽量でスタイリッシュなモバイル向け赤道儀「TOAST-Pro」出品

-「CP+」はカメラ映像機材イベントであると同時に、協賛の望遠鏡工業会による天体関係メーカーも数多く出展している。
-なかでも注目されるのが、一般ユーザーでも気軽に本格的で美しい天体写真(星野写真)が撮れるポータブル赤道儀、TOAST-TECHNOLOGY社の「TOAST-Pro」。
-同社はムービー系のプロ機材を数多く手がけている日本メーカーで、その経験を生かして開発したという。
-ブースでは多数の実機が展示されており、実際に触れて、体感することができる。
-このモデルは、乾電池駆動ができる星野写真向けのポータブル赤道儀ながらも、重さはわずか1.5kgときわめて軽量。
-サイズがきわめてコンパクトで、カメラバッグにも楽々収納できるサイズを実現している。
-脚部は通常のカメラ用三脚を利用することを推奨。赤道儀本体が軽量でコンパクトなため、脚部への負担が少ない点がポイント。脚取り付け部も35度傾いているため、雲台なしでもセットが容易だ。
-そのため、カメラ用の中型三脚はもちろん、小型三脚やテーブルポッドでも利用することができる。

-機能はシンプルで、駆動は日周運動を追尾する赤経側回転のみ。回転部にカメラ用雲台を装着してカメラを載せれば、そのまま、星が止まった状態での撮影ができるわけ。
-工夫次第では、ボーグのような軽量な望遠鏡や双眼鏡での眼視用赤道儀としても活用できる。
-追尾速度は通常速度のほか、地上の風景と星空を同時に撮影することを考慮した1/2速モードがある点がとてもユニークで斬新。天体専門ではないが、星空と地上の風景と同時に撮影したいカメラユーザーにもオススメだ。
-駆動用ウォームホイールは直径83.5ミリで150歯と本格的。
-ピリオディックモーション±7秒角と高精度だ。
-赤道儀の極軸あわせは、本体にある設置用の穴を覗いて北極星を入れるだけでも、簡易設定が可能。100mmレンズで4分程度の追尾ができるという。
-別売のポーラファインダーを装着することで、より高精度な極軸あわせができる。
-電源は単三アルカリ電池4本。乾電池仕様のため、遠征や飛行機での移動でも安心だ。
-天体写真というと、かなり本格的な装備が必要だと思われがちだが、本機を使うことで、特別な知識がなくても、気軽に本格的な撮影ができる、新世代のポータブル赤道儀といえる。
-大きさは約100×40×180mm。重さ約1.5kg(本体のみ)。
-オープンプライス。同社オンライン販売専用。実売価格は本体89,250円。ポーラファインダーとバッグセット 96,600円。

-なお、同社ブースでは、10kgまでの積載重量に耐えられる新製品「TOAST-HD」を参考出品。
-同機では、300mmF2.8クラスの大口径レンズや10cmクラスの屈折鏡筒でも十分に搭載できる点が大きな魅力。また、複数のカメラを同時に搭載したい場合にも便利だ。
-基本機能は「TOAST Pro」と同等。さすがにサイズはやや大きめで、現状では本体も3.8kgになるが、車での移動が前提なら、こちらに魅力を感じる人もいるだろう。
-まだ開発中ということで、仕様や価格、発売時期は未定という。




02/11
(金・祝)
<CP+2011会場レポート>

-開催3日目は、横浜では珍しく、前夜から終日、積雪。

-だが、会場内は驚くほどの大混雑ぶり。雪とは思えないほど多くの来場者が訪れた。
-近年のカメラショーのなかでも、おそらく一番といえるほど大盛況となった。

-あまり知られていないが、会場入口では「CP+2011 クーポンブック」が配布されている。
-これは会場近隣の飲食店などで、食事が割り引きされたり、一品プレゼントされる、お得なクーポンを集めたもの。
-会場のパシフィコ横浜は、みなとみらい21地区にあり、近くにはランドマークタワーやクイーンズスクエアなどがあり、数多く飲食店がある。
-このクーポンブックは、もちろん無償配布。ぜひ、CP+を見た帰りに、このクーポンを使っての食事をオススメしたい。

-日本写真映像用品工業会ブースでは、同工業会に加盟しているメーカー各社の「これが一押し」製品を一堂に紹介。
-フォトアクセサリー関係製品は、種類も多く、なかなか見どころがわかりにくいだけに、会場を訪れた際には同ブースで予備知識を得ておくと、効率よくイベントを楽しむことができる。

-2日目の来場者数は、12,409人を記録。
-今年は2日目が祝日であり、天候に恵まれたとはいえ、昨年の2日目は9,299人であり、前年比で133.4%もの来場者数となった。



●オリンパス
「PEN E-PL2」や新アクセサリーをアピール。同社カメラ持参者にミニアクセサリーをプレゼント
-オリンパスは新製品の「PEN E-PL2」「E-PL1s」、新アクセサリー、新コンパクト機などをアピール。
-PEN用アクセサリーのLEDマクロライトやフロントコンバーターなどもブースで体験することができる。
-ブース内では、さまざまなレンズをPENに装着できる、恒例の「Lens Bar」も設置。
-さらに、写真家による実践セミナーも随時実際されていた。

-ブース入口では、同社のカメラを会場に持ってきた人だけに、PENのミニアクセサリーをプレゼント。
-オリンパスのカメラであれば、どの機種でもOKなので、会場に出かけるときにはぜひ持参したい。



●富士フイルム
大人気の「FinePix X100」。実機体験は最長50分待ちに
-今年の「CP+」で一番人気の、APSコンパクト機「FinePix X100」。
-ブースでは体感スペースが設けられており、連日長蛇の列になっている。
-開催3日目は、実機に触れるまでの待ち時間が最長50分にまでなった。昨年の「PENTAX 645D」ほどの混雑ぶりではないとはいえ、同機を目当てに会場を訪れる方は、予め心の準備をしておきたい。
-また同社ブースでは、中判カメラ「GF670W」なども展示されていた。

●マンフロット
マンフロット、大型カーボン三脚「057」シリーズを国内発表。自由雲台もリニュアル
-今回マンフロットは、きわめて大規模な新展開を実施。
-2日目夜にはプレス限定でのイベントも開催され、今後は三脚だけでなく、バッグをはじめとしたフォトアクセサリー系を大幅に充実させることをアピールした。
-三脚分野では、マンフロットブランドの製品をさらに充実。既掲載の超小型の折りたたみ式サポーターのほか、カーボン脚を採用した、新シリーズの大型三脚「057」シリーズを発表。
-「057」シリーズは、従来からの「055」の上位モデルで、パイプ径39mmという極太の脚部をベースにしたもの。「055」シリーズよりもさらに丈夫で、想像以上に軽量で魅力的なものに仕上がっている。
-脚部のロックは金属素材を採用したレバー式。脚部は3段式と4段式が用意されている。
-自由雲台では超弩級モデルが新登場。大型で丈夫なだけではなく、フリクションコントロール機能はもちろん、手前の赤いレバーを操作することで、ヘッド部の角度を90度まで制限できる。
-この機能により、自由雲台の欠点だった、縦位置撮影時の角度調整が容易になるわけだ。
-日本国内では今春から順次導入されるという。

ジッツオ、小型カーボン三脚「トラベラーシリーズ」を一新。脚部を強化し、自由雲台も変更
-丈夫で軽量な携帯性に優れた、小型カーボン脚「トラベラー」シリーズも一新。
-今回の新シリーズでは、従来の使いやすさや軽量さはそのままに強度や使い勝手を向上。
-新シリーズでは、センターポールの上部に、雲台取り付け用の円形台座がなく、自由雲台がほぼ一体形状で装着されているのが特徴。もちろん、付属アダプター併用で通常の雲台も取り付け可能だ。
-とくに、脚部の取り付け部の構造を見直すことで、ねじれ方向の強度を大幅に向上(写真は左が新型・右が現行品)。
-ローアングル時の開脚度を変える操作部も指が入る形状になり、手袋をしたままでも操作しやすくなった。
-ラインナップは、4段脚と5段脚の雲台つきタイプと、4段式の雲台なしタイプが用意されている。



●トミーテック
ボーグシリーズを超望遠レンズ感覚で撮影できる望遠レンズユニットや
手軽に超望遠撮影ができる400mmF8フローライトレンズやフルサイズ対応フラットナーなどを出品
-トミーテックは、独自システム構成の望遠鏡システム「ボーグ」の新製品を出品。
-手ごろな価格で、切れ味が鋭くてクリアな光学系を備えたもの。ユニットを組み合わせることで、各社の一眼レフやミラーレス機に装着できる。軽量コンパクトで超望遠での手持ち撮影も容易だ。
-もともとは天体用がメインだったが、近年は野鳥や飛行機、鉄道などの撮影に活用されるケースがきわめて多くなったことから、今回は望遠レンズ感覚で撮影できる「望遠レンズユニット」を参考出品。
-このユニットの先端に、同社の対物レンズユニットを装着することで、大型ヘリコイドを備えた望遠レンズ感覚で撮影することができる。
-また、ユニット後部には可動範囲が広い伸縮式の鏡筒部があり、比較的近距離での撮影までカバーできる。
-価格や発売時期は未定。価格はやはり、それなりのレベルになりそうだが、他社の同種モデルよりも手頃な価格になるという。
-さらに、絞りを使った撮影ができるよう、対物レンズ側に装着できる、超大型の虹彩絞りユニットも用意。20枚羽根を使った見事なもので、ほとんど完全な円形絞りが可能だ。価格は38,700円。2月発売。

-フローライトレンズを採用した、驚くほど軽量な超望遠撮影ができる対物レンズ「ミニボーグ50FL」を参考出品。同ユニットはカメラ風にいえば、400mmF8に相当するもの。
-光学系にフローライトを採用しており、色収差もきわめて少なく、コントラストもきわめて高い画像が得られるもので、400mmとは思えないほど軽量で、手持ち撮影も容易。
-光学系がきわめてシャープなため、画素密度が高く、ボディー内手ぶれ補正機能を備えた「オリンパス・PEN」シリーズとの相性もいいという。
-また、望遠鏡系光学系の像面湾曲(画像が画面周辺まで完全な平面に結像しない現象)を大幅に軽減する「フラットナー 1.08X DG」も発表。35mmフルサイズまで対応し、他社の光学系にも十分な効果があるという。価格未定・今夏発売予定。
-このほかにも、バードウォッチングに便利な地上プリズム(別途 接眼レンズが必要)も発表。100倍の高倍率でも耐える性能という。

-ブースでは、同社の多彩なユニットを組み合わせることで、「ソニー・NEX」に、引伸機用レンズを装着できるセットも展示。もちろん、ヘリコイドを備えているので、ピント合わせも可能だ。
-また、ブースでは他社製品ながらも、静かな人気の、オルゴールを駆動源に使った超小型赤道儀も展示されていた。



●ナナオ
キャリブレーションセンサー内蔵の27.0型カラーマネージメント液晶モニター
「ColorEdge CG275W」や
EIZO EasyPIX対応の27.0型モニター「FlexScan SX2762W-HX」を展示
-ナナオは今回、先だって発表された27型の本格派液晶モニター2種をメインにした展示に。
-キャリブレーションセンサーを内蔵した27型のカラーマネージメントモニター「ColorEdge CG275W」と、
EIZO EasyPIX対応の27.0型モニター「FlexScan SX2762W-HX」を展示。
-「ColorEdge CG275W」は画面下側から測色部がでて、モニター本体で自動的にキャリブレーションが可能なもの。高価な製品だが、画質はもちろん、この便利さと安心感はそれに値するもの。店頭でみることが難しいモデルだけに、この機会に実機をチェックしておきたい。
-また、iPadやiPhone用の画像コンテンツを作成する際に必要になるテクニックもブースで紹介。つまり、同機に外付けキャリブレーターを装着して、iPadやiPhoneを測色して、モニター側でそのICCプロファイルを使って、表示色をシミュレートするもので、なかなかユニークな試みだ。

-同社のキャリブレーションシステム「EIZO EasyPIX」対応の「FlexScan SX2762W-HX」もColorEdgeと並べて展示されており、その違いをその場で体感することできる。
-「EIZO EasyPIX」も先日、バージョンアップされ、あらたに色調の微調整機能が追加され、より使いやすいものへと進化している。



●X-rite
正式発表前の新カラーマネージメントシステム「i1 Profiler」をデモ。超巨大なマクベスチャートも展示
-カラーマネージメントの本家(?)であるX-rite。
-今回は手軽にデジタルカメラの色管理やICCプロファイルが作成できる「カラーチェッカーターゲット」や、本格的なカラーマネージメントができる「i1」、「カラーモンキー」を出品。
-ブースでは、カラーマネージメントを象徴する、巨大なマクベスチャートが展示されている。実は、これは、単なる展示用ではなく、正真正銘のホンモノのマクベスチャート。

-さらに今回は、正式発表前の新カラーマネージメントシステム「i1 Profiler」をブースで公開。
-「i1 Profiler」は、同社のカラーマネージメント系システムを統轄する新ソリューション。
-「i1 Profiler」ソフトウエアは「i1」専用ソフトウエア。訂正
-このシステムを使うことで、モニターはもちろん、プロジェクター、プリンターまであらゆるもののカラーマネージメントが可能になる。
-モニタープロファイルの作成も容易で、モニターの実力診断まで可能。
-プリンタープロファイルは同ソフトで最大6,000パッチのカラーチャートデータを作成し、それをプリントして測色することで、プリンターのプロファイル作成が可能だ。
-超高機能だが、メニューを選ぶと、操作手順が表示されるので、意外にわかりやすい。
-「i1 Profiler」はシリーズ化され、写真用途では分光測色機までパッケージされた「i1 PHOTO PRO」がオススメだ。
-価格未定だが、同社の従来システムよりもやや手頃になる可能性もありそう。従来品からのアップグレードも用意されるという。
-今月中に正式発表される予定で、日本での発売は3月末から4月になるという。


02/12
(土)
●カメラ映像機器工業会
「CP+2011」が閉幕。4日間の登録来場者数は49,368名を記録。前年比約120%の来場者数を達成
-2月9日から横浜で開催されていた「CP+2011」が、本日、無事閉幕。
-4日間の登録来場者数は、前年比120.3%となる49,386名を記録。
-後半の悪天候にもかかわらず、会場は連日賑わっており、5万人の来場目標者数をほぼ達成。

日にち 来場者数 天気 前年比
初日 2月9日  (水) 8,835名 くもりのち晴れ 105.4%
2日目 2月10日 (木) 12,409名 晴れ 133.4%
3日目 2月11日 (金・祝日) 15,259名 120.0%
最終日 2月12日 (土) 12,865名 曇り 120.9%
合計 - 49,368名 - 120.3%

※来場者数は、のべ人数や出入口でのカウント人数ではなく、純粋な登録来場者数に。




<CP+2011会場レポート> UPDATE
-「CP+2011」もいよいよ最終日。
-会場は3日目と同じくらいの大混雑ぶり。とくに今年は女性来場者がとても多かったのが印象的。
-来場者数はCIPA発表では、昨日よりも少ないが、この統計はこの日に初めて会場を訪れた登録来場者数であり、昨日までに一度来場した人が二回目に来場者しても、カウントされていない。
-そのため、会場に何度も訪れたのべ人数は、発表人数よりも遙かに多い。






●ベルボン
ワンタッチで脚が伸縮できる雲台一体型小型三脚「CUBE」と超小型簡易テーブル三脚を出品
-ベルボンは昨年のCP+で参考出品した、昨年末発売の「CUBE」を出品。
-この脚部は、フラット型で携帯性がよく、握るだけで脚部のロックが外れて、8段脚を一気に伸ばすことができる点が特徴。
-雲台は一体型で、推奨積載重量は.40kgと、コンパクトカメラなら十分。注意して使えばミラーレス機+標準ズームくらいまで使うことができる。
-全高940mm、縮長240mm、重さ390g。カラーリングはブラックのほか、ピンクやブルーも用意。7,980円。発売中。

-きわめてコンパクトな簡易テーブルポッドも参考出品、
-超小型ながらも、作りもなかなかよく、小型ミラーレス機でも十分使えるレベル。
-脚部はアルミ製で、ねじ込み式になっており、携帯時にはバラバラにして収納できる点も便利。
-ブースの話では、残念ながら、具体的な商品化の予定は今のところなく、参考出品だけに終わりそう。
-脚の伸縮などはできないが、造りがよくてコンパクトな常時携帯用卓上三脚として魅力的。できればネット販売限定でも製品化して欲しいところだ。



●ニッシン
100回連続のフル発光にも耐える”マシンガンストロボ”「Di1000」、
LEDモデリングライトを内蔵した2分割発光可能な大型リングライトも参考出品

-ストロボ専業メーカー「ニッシン」は今回、今年発売予定の2種類の製品を参考出品。
-同社のハイエンド機となる、卓越した連続発光能力を備えた”マシンガンストロボ”「Di1000」(仮称)。
-同機は、「Di866」をベースに、フル発光での連続発光回数を、大幅に増やした高耐熱設計。
-ストロボは過酷な条件で連続発光させると、本体内に熱がこもり、最悪は発光部周辺部材を溶かしてしまうため、その前に発光を停止させる。
-本機は、報道カメラマンなどが、フル発光で大量の連続撮影をしても耐えるように、高耐熱性の発光管を搭載し、発光部の熱を放出させるための空気孔などを備えて、連続発光を可能にしたという。
-ズームヘッドを熱がこもりやすいワイド側にし、同社の外部電源「パワーパックPS300」などを装着して、3秒間隔で連続発光させても、「Di866」の3倍にあたる約100回の連続発光に耐えるという。
-調光制御など基本機能は「Di866」とほぼ同等。ガイドナンバーは40(35mm時)/60(105mm時)。
-正式な発売時期は未定だが、6月を目標に開発中。価格は「Di866」よりやや高めになるという。

-レンズにあわせて発光部が開閉するリングライト「MF18」も参考出品。
-ガイドナンバー16のリングライトで、発光部が2つに分かれており、その間隔を変えることで、49mm径から最大で77mm径までのレンズに装着できるという。
-各社のTTL調光システムに対応。左右の発光部はそれぞれ発光量を別々に調整可能。
-LEDのモデリングライトも内蔵されており、予め大まかなライティングの状況を把握でき、暗い場所での撮影も用意だ。
-価格未定。発売は6月頃になるという。



●KIPON
レンズシフト機能やティルト機能、絞り内蔵タイプなど多数のマウント変換アダプターを展示
-中国の金属加工機器メーカー「KOPIN」がCP+に初出展。
-同社はこれまでも、ユニークなマウント変換アダプターをスピーディーに市場投入するメーカーだ。
-今回は同社の各種変換アダプターを所狭しと並べてアピール。
-なかでもユニークなのは、マイクロフォーサーズ用のシフト・ティルト機能搭載アダプター。このアダプターを使えば、簡単にアオリ撮影がミラーレス機で楽しめるわけだ。
-さらに、EFレンズやニコンのGシリーズ、PENTAX DAシリーズなど、絞りを電子制御しているレンズ用に、絞り機構を変換アダプタ0−側に組み込んだ製品も展示。レンズの後ろ側で絞るため、本来の内蔵絞りと同じ効果が得れるわけではないが、簡単に光量を制御するには有効だ。
-また、マイクロフォーサーズマウント採用の業務用ビデオカメラが登場したこともあって、今後はこの分野を重視した製品も展開してゆくという。
-日本では、ヨドバシカメラとビックカメラでの販売を正式発表。今後は入手がより容易になるという。




●カメラ映像機器工業会(CIPA)
カメラと写真映像の情報発信イベント「CP+2011」開催中。本日最終日。17時まで開催中
-アジア最大級のカメラと写真映像の情報発信イベント「CP+2011」、本日まで開催中。
-開催期間は2月9日より12日まで。開催地は昨年と同じく、横浜のパシフィコ横浜に。
-開催時間は本日が最終日のため、17時まで。
-Webでの事前登録により入場無料。Web事前登録を推奨。


02/13
(日)
<CP+2011レポート>

●ギズモショップ
ハーフ判一眼レフ風デザインを採用した
200万画素CMOS搭載超小型デジタル・トイカメラ「Gizmon HALF D」を出品

-トイデジタルカメラを数多く出品したギズモショップ。
-今年の一押しは、同社のオリジナル製品で、往年のハーフ判一眼レフ風のデザインを採用した「HALF D」。
-撮像素子は200万画素CMOSでレンズは単焦点タイプ。ディスプレイは1.5型TFT液晶を採用。microSDカードに対応しており、32GBカードまで使用可能だ。
-本機は超小型のトイカメラながらも、写りはなかなかのレベル。また、10種類のカラーモードを備えており、トイカメラ独特の味わいのある映像も楽しめる。実写データもWeb公開中。
-また、画像サイズも、フル画素の1,600×1,200のほか、ハーフサイズで縦位置撮影や正方形画面での撮影も可能。VGAで30fpsの動画撮影も楽しめる。
-レンズ周辺にはマグネットマウントを装備しており、別売の魚眼やマクロ、周辺光量を落とすトンネルエフェクトなどのアダプターレンズの装着もできる。
-大きさは約64×40×16mm。重さ約35g。
-9,975円。同社オンラインショップなどで購入可能。

●常盤写真用品
中国の大手三脚メーカー「SURUI」の各種三脚を国内発売。センターポール装備フラット三脚も用意
-中国ではBENROと並ぶ大手の三脚メーカー「SURUI」(シルイ)。今年より、常磐写真用品が日本総代理店となり日本国内での販売を開始する。
-脚部のラインナップは豊富。中大型の「Mシリーズ」、小中型の「Nシリーズ」、携帯性重視で脚部が反転できる「TXシリーズ」、スタンダードな「Rシリーズ」、そして、フラットタイプの「S-Nシリーズ」がある。
-一脚の「Pシリーズ」、雲台も「KXシリーズ」と「Gシリーズ」を用意。
-なかでも特徴的なのは、センターポールを装備したフラット型三脚の「S-Nシリーズ」だ。
-会場ではカーボン脚のフラットタイプの「S-1204-N」が展示されており、ブースで見る限り、使い勝手もよく、パイプが4本並ぶためにやや幅があるものの収納性もよさそうだ。
-ただ、オリジナリティーと品質向上に注力している近年のBENRO製品に比べると、やや独自性に欠ける印象があるのが残念なところ。また、製品外箱の雰囲気がBENROと似通っているのもやや気になるところだ。
-「SURUI」は2001年創立であり、これから急速に力をつけてゆく可能性もあり、今後の展開が楽しみだ。
-なお、常盤写真用品のオンラインショップはまだ準備中だが、今後は日本国内でも容易に入手できるようになるという。


02/14
(月)
<CP+2011レポート>

●トレック2000
P2P接続での受信も可能なSDカード型WiFi機能内蔵メモリーカード「Flucard Pro」を出品
-シンガポールのトレック2000は今回、WiFi機能搭載SDカード「Flucard Pro」を出品。
-昨年、東芝とトレック2000は共同で「無線LAN内蔵フラッシュメモリカード共同規格策定フォーラム」を設立しており、本カードはその規格に対応したい製品とし、今春発売されるもの。
-このカテゴリーでは、「Eye-Fiカード」が定番になっているが、基本機能は同カードとほぼ同等。
-Eye-Fiカードの「Direct Mode」と同じく、WiFi環境がなくてもP2P接続ができるが、本カードではカード同士でのP2P接続ができるため、本カードが2枚あれば、カメラ間でのWiFiデータ転送も可能という。
-ただ、Eye-Fiカードのように、撮影後に画像を自動送信する機能はなく、転送にはカメラ側での操作が必要。
-本来はカメラ側のファームウエアで本カード用操作メニューが必要になるが、現在は、カメラで画像を再生し、削除すると転送される仕様になっているという。
-メモリーカードとしても利用でき、容量は32GB、16GB、8GBの3種。速度はCLass6対応。WiFiはIEEE802.11 b/g/nに対応。WiFI転送速度は2MB/秒以上という。
-今春の国内発売を予定。発売時には、カードの外観が白ベースになるという。



●セイコーエプソン
新フラッグシップとなるA3ノビ対応顔料系プリンター「PX-5V」や
超高精細な電子ビューファインダー向け液晶ディスプレイ「ULTIMICRON」を展示
-セイコーエプソンは今回、顔料系A3ノビ機のフラッグシップとなる「PX-5V」メインでの展開。
-同機は「PX-5600」の後継機であり、最少インクサイズ2plのK3インクを搭載した新型モデル。
-本機では、本体にフォトブラックとマットブラックの2種のカートリッジを同時に装着可能になったため、プリンタードライバー側で用紙の種類に応じてインクを切り替えるだけでプリントできるのがメリット。
-さらに前面給紙方式により、厚手のアート紙系でのプリントも容易になっており、使い勝手も向上。
-プリント品質もさらに向上しており、微妙なグラデーションの再現性も向上している。

-同社の超高密度高温ポリシリコン技術による、EVF用液晶「ULTIMICRON」も出品。
-同製品は単独で販売されるわけではなく、カメラなどに搭載された形で供給されているため、単体で見られる機会は少ない。
-現在、0.74型の144万画素タイプは、オリンパスの外付けEVF用として製品化されている。このほかにも同デバイスをEVF用として搭載していると思われる最新機種もあり、次第に搭載機種が増えつつある。
-さすがに、144万画素と高精細なので、画素ドットが気になることはほとんどなく、EVFながらも実にシャープでクリアな表示が実現できる点がメリット。
-ブースでは液晶を10倍のルーペーで直接みることができたが、その実力を発揮するにはもう少し倍率を高めたいほどだった。
-新たな試みとして、プロジェクター用のフルHD(約207万画素)を使った表示デモも展開していた。
-もちろん、このデバイスは本来3LCD用なのでモノクロ表示なのだが、その高精細ぶりと滑らかなグラデーションは目を見張るもの。将来、カラー版のフルHDデバイスが登場すれば、EVFへの認識が一変する可能性もありそうだ。



●バンガード(ガードナージャパン)
センターポールを折りたためる携帯に便利な小型三脚「Nivelo 204」をアピール
-ユニークで工夫を凝らした製品が多いフォトアクセサリーメーカー「バンガード」。
-今回はミラーレス機までカバーできる、多目的な小型三脚「Nivelo 204」をアピールしていた。
-同社はこの三脚のスペシャルサイトを開設しており、かなり力の入った製品だ。
-この三脚は伸長1,000mm、縮長300mmで重さ630gの軽量な4段式三脚。パイプはアルミ素材で20mm径を採用している。
-耐荷重は2.0kgまでで、ミラーレス一眼+小型望遠ズームがカバーできるモデルだ。
-本機のユニークなところは、同社特許の独自構造を備えたセンターポール部。
-携帯時に嵩張らず、しかも、使用時にすぐ使えるよう、センターポールが自由雲台ごと、スイングするように180度下部に回転して、3つの脚部の間に収まる構造になっている。
-最近では脚部が180度スイングするタイプが多いが、使用時には3本の脚を大きく動かす必要があり、結構面倒。その点、この構造ならセンターポール1本だけを動かせばいいので、よりスピーディだ。
-また、開いた脚部のあいだにカメラをセットすることもできるため、俯瞰での撮影やローアングルでのマクロ撮影なども容易。
-この構造を採用することで、縮長もわずか300mmと短く、付属のソフトケースに収めたり、小型カメラバッグなどにも収納することができる。
-色はシルバーとブラックの2種を用意。
-オープンプライス。実売7,980円前後。2月上旬発売。



●BENRO
カメラバッグ市場に積極参入。三脚が装着できる新型リュックなどを多数展示
-中国の大手三脚メーカーとして有名な「BENRO」。
-ブースのメインはもちろん三脚。とくに収納が容易なフラットタイプの脚部はなかなかの人気だった。
-今回同社は多数のカメラバッグを出品。今年、本格的にバッグ市場に参入するという。
-メインはリュックタイプ。メインの「Beyondシリーズ」は、側面に同社の三脚を装着して持ち運べるように考えられており、いかにも三脚メーカーらしい展開といえる。
-もちろん、いまトレンドのリュックタイプの製品らしく、側面からの機材の出し入れも可能だ。
-同シリーズ以外のラインナップは、ややオリジナリティーに欠ける感じもあるが、今後の展開が楽しみだ。
-これらのバッグは近日発売予定で、順次店頭に製品が並んでゆくという。



●マンフロット
カジュアルな新シリーズのカメラバッグ「STILEシリーズ」や
本格派向けシリーズ「LINOシリーズ」のバッグやジャケットを一挙発表

-マンフロットは今回、フォトキナに続き、日本国内でも「Imagine Moreプロジェクト」を本格展開。
-同プロジェクトでは、マンフロットブランドで初めて、カメラバッグやアパレル市場に参入。100種を超える新製品を一挙に発表した。
-本プロジェクトでは、女性ユーザーをはじめとしたソーシャルレコーダー向けでカジュアル系ラインの「STILEシリーズ」と、プロやハイアマ向けで本格系の「LINOシリーズ」の2系列にわかれており、いずれも魅力的な製品展開になっている。
-まず、「STILEシリーズ」では、2種のバックパックと3種のスリングパック。さらにメッセンジャーバッグなどをラインナップ。それぞれに、ブラックとスターホワイト、バンジー・コードの3色を用意している。
-単にスタイリッシュなだけでなく、機能性もよく、写真のショルダーベルトが1本のスリングバッグでは、機材を前面はもちろん、側面と上面からも取り出すことができるうえ、ノートPCも一緒に収納できるように考えられている。

-また、メッセンジャー系のショルダーバッグでは、バッグ下部に同時発表の小型三脚を収納することができ、カメラと三脚を一緒に持ち歩くこともできる。
-この三脚はCOMPACTシリーズの「MKC3-H02」という新製品で、フォトとムービーの両方に対応するもの。雲台部はノブ一つで斜め方向の動きを制限でき、動画でのパンニングも容易。
-また、雲台のロックはレバー式ではなく、グリップにある大きめの回転式操作部で行う独特なもの。やや慣れが必要だが、小さな力でも操作しやすく、女性ユーザーに好まれそうだ。

-一方、プロやハイアマ向けでは、大型のカメラバッグや高品位なカメラマンジャケットを用意。
-バックパックはやや大型だが、機材の保護を重視し、簡単な耐水設計になっている。内部の仕切りも自由に移動可能。もちろん、大型ノートPCも収納できるが、フルに機材を収納するとかなりの重さになりそうだ。
-また、カメラマン向けのジャケットも4種用意されている。これまでのポピュラーなカメラマンジャケットとは一線を画す高品位な仕上がりで、なかなかオシャレ。色がブラックのみなのは少々残念だが、機能とファッション性をうまくバランスさせたジャケットとして注目される。



※「CP+2011」は閉幕しましたが、取材したものを適時編集し、掲載いたします。






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