デジタルカメラ・ジェーピー

2009年11月10日

リコー

世界初の撮像素子・レンズ・画像処理エンジン
一体型ユニット交換式システムカメラ「GXR」発表。カメラユニット2種を同時発表
会場レポート


●リコー [発表会会場速報]
世界初の撮像素子・レンズ・画像処理エンジン
一体型ユニット交換式システムカメラ「GXR」発表。カメラユニット2種を同時発表

-世界ではじめて、「撮像素子」「レンズ」「画像処理エンジン」を一体型ユニット構成で交換できる、新システムカメラ「GXR」を発表。
-第一弾として、1/1.7型1,000万画素24〜72mm相当のユニット「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VCカメラユニット」と、APS-Cサイズ1,230万画素CMOS搭載マクロレンズユニット「GR LENS A12 50mm F2.5 MACROカメラユニット」を用意。
-液晶モニターは3.0型92万画素のVGA液晶を搭載。
-オプションとして、92万画素(走査型)のEVFファインダーも用意。
-プログラムAE、絞り優先、シャッター速度優先AEモード搭載。
-最高感度はISO3,200まで設定可能。
-大きさは、カメラユニットが68.7×57.9×38.6mm。重さ約161g。
-オープンプライス。実売価格はボディーが5万円前後、24〜72mmユニットが4万円前後、50mmマクロユニットは75000円前後を想定。
-12月上旬発売。



-「撮像素子」「レンズ」「画像処理エンジン」を一体型ユニットにした「カメラユニット」を交換する方式を採用した「GXR」。
-ユニット交換式システムカメラとしては世界初であり、世界最小最軽量。

-カメラユニットは当初、2種類が用意される。1/1.7型高感度CCDと24〜72mm相当のワイド系3倍ズームを組み合わせたものと、APS-Cセンサーで50mm相当のマクロレンズを搭載したものを同時発表。
-カメラユニットとボディーに専用接点を配置した新システムを開発。
-会場では、今後の展開として、さまざまなユニットのモックアップを展示。
-WiFi、GPSはもちろん、ファイバースコープ、プリンター、スキャナー、ストレージ、プロジェクターなど、さまざまなユニットを公開。ユニット延長ケーブルも用意。
-アイデア次第でさまざまな拡張が可能だ。

-1/1.7型10メガの高感度CCDと24〜72mm相当のレンズを組み合わせたユニットを装着したもの。
-機能的には同社の「GX200」に近いものだが、撮像素子がGRIIIと共通になり、画質が向上している。
-このセットで実売価格は約9万円と結構高め。

-APSサイズセンサーと50mmF2.5相当のマクロレンズを搭載したカメラユニット装着時。
-マクロレンズ付きAPS機としては画期的にコンパクト。
-EVF(写真左)は92万画素だが、見え味はクリア。ピント確認も何とかできるレベル。



<発表会語録概要>
パーソナルメディアカンパニー プレジデント 湯浅氏
・カメラを取り巻く環境が変化している。
・カメラの進化も非常に多様化してきている。
・リコーは常に新しい環境を提供し、撮影領域の拡大を追求してきた。
・リコーはコンパクトカメラでしかできない領域を拡大してゆきたい。
・コンパクトカメラがカバーしてきた領域を拡大。そのためには既存のシステムではカバーできない。
・「すべての世界を撮り尽くせ」。
・あらたにユニット交換式カメラを開発。
・撮影されるシーン毎に最適な画質が得られるレンズとセンサーにフレキシブルに対応できる。
・一眼レフ並みの高画質が常に撮れることが重要。
・「GXR」は拡張性のGXとコンパクトのGR」を融合。

・発売時は、2つのカメラユニットを用意。
・APSサイズCMOS内蔵の50mm相当のマクロレンズユニット、24〜72mm相当のレンズと1/1.7型10メガCCDのセットを用意。
・レンズと撮像素子、画像処理エンジンを一体化。
・携帯性、高画質、表現力、操作性、拡張性の5つを実現。
・携帯性はコンパクトであることを意識して設計。世界最小最軽量に。
・高画質。常に撮像素子とレンズのベストマッチの組み合わせを実現できるのが大きなメリット。
・一眼レフでは選んだレンズと撮像素子がベストマッチとは限らない。我々のシステムはベストマッチの組み合わせにできる。
・表現力。各表現分野にベストマッチのものを提供できる。
・来年には望遠レンズ28-300mm+高速CMOSの組み合わせユニットを提供。
・操作性。操作感、とくにスライドマウントは、質感が落ちないようにこだわった設計に。
・レンズ交換式と違って、ごみやホコリの進入の心配がない。屋外で気軽に懸念無く交換できる。
・拡張性。これはまだ実現できていない。カメラユニットに限らないものができる可能性がある。プロジェクターやプリンターユニットも考えられる。ストレージもできる可能性がある。
・カメラユニットはひとつでもいいと思っている方も便利に使える。
・コンパクトカメラにこだわりながら、一眼レフではできなかった領域に足を踏み入れることができる可能性があうr。
・歳をお召しの方が、重い一眼レフを首から提げているが、あれは間違っていると思っている。あれはオーバーシュートであり、もっと気軽に写真を楽しんでいただけるように、このカメラで実現できると思っている。
・(社内基準の)ある特性のレンズをクリアしたものを、今後、GRレンズと呼んでゆく。
・発売時期は来月上旬。価格はオープン。

パーソナルメディアカンパニー 設計室室長 北郷氏
・スライドマウント構造を採用。右とした方向に自由度を持たせたオープン構造を採用。
・いろいろなものに対応できる自由度を持たせたマウントに。
・操作ガイドを装備し、誤操作無く、確実に装着。コネクター部に無理がかからない構造に。
・コネクター部にフローティング機構を採用。確実な装着が可能に。
・ツインエンジンを搭載。
・イメージセンサーがユニット側にあるので、インターフェースも工夫。カメラユニット側にも一定の画像処理エンジンを搭載。イメージセンサーの違いによる差を無くしている。
・イメージセンサーから出力されるデータを、所定の非圧縮データまで処理。
・カメラ側の画像処理エンジンで圧縮し、記録する。
・92万ドット相当のEVFを搭載。sRGBをカバーし、色収差も従来の半分に軽減。
・一眼レフライクな絵作りで、各ユニットの特性を考慮したものに。
・シャープネス、色再現、階調をシリーズで統一された処理に。ユニット間での違いを吸収。
・撮像素子によりノイズが違い、NRが変わる。レンズ側のエンジンにより、撮像素子に適したNRに。
・APSユニットは一眼レフライクな処理、24-72mmユニットは解像感を保ちつつ高感度ノイズを抑えた。2-3EVのノイズ改善ができた。
・画像のカスタマイズ性。GXRでは一眼レフ的な考え方で、画質調整幅を細かく設定できる。設定も簡易的にできる。

・50mmF2.5マクロではAPSセンサーを搭載。高感度はもちろん、表現力も向上。
・一眼レフのようなクイックリターンミラーがないので、APSサイズのセンサーを搭載しながらも、コンパクト化が可能に。センサーへ周辺の入射角の点でも有利に。
・高屈折率のガラスを採用し、高コントラストを実現。近距離撮影時のフローティングシステムを搭載。MTFも絞り開放から高いレスポンスに。
・24-72mmユニットは1/1.7型1,000万画素CCD。センサーはGRIIIと同じもの。
・デザイン。カメラとして実用性を追求したデザイン。マグネシウムダイキャストにGR塗装を施した。スライド電源ボタンや8方向操作が可能な方向キーを搭載。AFターゲット移動も容易。
・液晶も機能が増え、表示文字数も増えた。ダイレクトボタンを装備し簡易操作を実現。
・GXRはこれまでのテクノロジーを集約し開発。今後のテクノロジーにも対応できる拡張性を備えたシステムに。

<ハービー山口氏、テラウチマサト氏>
・普段は銀塩ライカだが、「デジタルもやるな」という感じ。ベストなフィルムとマッチングしている感じで心強い。使った感じは、試作機だったの若干のAFのずれや気が付かないうちのMFになっていることがあって失敗した。コンパクトなGRでの信頼感があった。(山口氏)
・シーン毎に最適かどうかはチェックできていないが、コンパクトカメラ並みの機動性と、一眼レフ並みのボケ味がうれしい。アウトフォーカスがキレイに出るかどうかを重視しているが、50mmCMOSのボケのきれいさに感動。(テラウチ氏)
・ハード面では、リコーを信頼しきっている。僕のイメージに近い写真が撮れた(山口氏)。
・こんな大きいセンサーがこんな小さなカメラについているのにビックリした。僕はケータイが普及してコンパクトカメラはなくなるんじゃないかと心配していた(テラウチ氏)。
・遊び心が出てきた。プリンターになったり。立体カメラができたり、ロモみたいな遊び心がでてくると面白いなあ〜と思った。かつフルサイズもできる。(山口氏)
・ISO800くらいまでは十分にいけた(テラウチ氏)。
・いいカメラの定義は、撮る勇気を与えてくれるカメラ。僕の場合、ライカ。コンパクトカメラで僕に勇気を与えてくれるカメラがGXRかな?という期待がある。名前はオートバイかと思ったけど(山口氏)。
・買った時点より、年月が経った方がうれしくなるカメラ。これは僕にとってのいいカメラ。普段やったことのないものをやってみたくなる。NYの地下鉄の中で撮れるかも。このEVFは、めちゃくちゃいい、もの凄くいいですよね!(テラウチ氏)
・フルサイズの画像ユニットができたら。今後、リコーの製品開発に期待(山口氏)。
・2方向が空いているので、もっとデカイものが入る可能性もある。ストレージがついたら、プリンターがついたら、もっと楽しい(テラウチ氏)。
・植田正治さんは写真に一番大切なものは”遊び心”といっていた(山口氏)。
・織田信長の凄いところは、武田騎馬隊のよう。全く違う鉄砲のようなものを持ってきた感じがした(テラウチ氏)。
・芸術家にとっての必須の心は「革新」。このカメラの革新性が凄い(山口氏)。

<質疑応答>
Q.実売価格について
A.ボディーが5万円弱。24-70mmが4万円くらい。ボディー+24-72mmユニットで9万円弱かな? APSマクロは7万5000円くらいかな?という感じ。

Q.高速CMOS搭載機の目安は?
A.まだ確定できない状況だが、来年5月くらいかな?と思っている。価格は未定。

Q.マイクロフォーサーズではなく、APS-Cを選んだ理由は?
A.コンパクトでもここまでできるという検討をした結果。使われる方はそのようなニーズを持っているのではと思っている。

Q.ユニットとボディー間をコードでつなげないか?
A.おそらくドライブ能力が問題になる。

Q.想定ユーザーは?
A.カメラが好き、写真が好きなお客様。

Q.競合機は?
A.GRはもちろん、マイクロ一眼も。カメラが好きなお客様を正しい道に戻したい。

Q.マウント規格は?オープン? Mマウントユニットとか・・・(山田)
A.積極的にオープンにするつもりはないが、一緒にやりたいという声があれば、閉ざすつもりはない。

Q.ファインダーはどちらでドライブするのか?よりクォリティーの高いEVFが欲しい場合はボディーを買い換える必要があるのか?(山田)
A.ボディー側で駆動。今回のEVFを見ていただければ、かなりいいと思っている。

Q.今後のユニット展開は?(山田)
A.議論の真っ最中。さまざまなユニットを年に2-3個提供してゆきたいと思っている。

Q.APSユニットの素子は、ソニー製と同等品なのか?
A.同等品です。




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